VERSANTはTOEICや英検のようなほかの英語試験とは異なり、聞き馴染みのないテストで、どのように対策をすれば良いのか、そもそもどんなテストなのかも分からず、困ってはいませんか？
この記事では、VERSANTテストの概要や、企業での導入事例をはじめ、おすすめの対策方法やおすすめの教材を紹介していきます。
VERSANTを初めて受験される方はもちろん、すでに何度か受験されたことのある方にも役立つ内容となっておりますので、ぜひ最後まで読んでいただき、スコアアップの一助としてください！
VERSANTとは？
本章ではVERSANTの概要と基本情報について詳しく解説します。
この章を読めば、VERSANTがどのような試験であるかイメージできるようになっているでしょう。
VERSANTを初めて受けるけど、対策方法が分からなくて不安…。
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VERSANTの概要
まずは、VERSANTテストの概要について知っておきましょう。
VERSANTとは、70ヵ国以上で事業を展開する世界最大規模のイギリスの教育サービス会社Pearson社が開発した英語スピーキングテストです。日本では日本経済新聞がPearson社とパートナーシップを結んで提供しています。
VERSANTは、ビジネスシーンでの実践的な英語力を測定できるテストとして、近年受験者数が増加しています。累計250社以上のグローバル企業や、アメリカ国防総省など、官民問わず幅広い組織で英語力を証明するための指標として活用されています。
下記の3種類のテストに分かれますが、本記事では Speaking and Listening Test についてご紹介します。
- Speaking and Listening
- Writing
- Placement(4-Skills)
VERSANTの基本情報
ここではVERSANTの基本情報について下記の点から解説します。
- 試験の形式
- 試験時間
- 採点
- 受験料・申し込み方法
- 試験結果の有効期限
- 採点基準
- 話者
試験の形式
VERSANT Speaking and Listening Test はTOEIC Listening & Reading Test や英検などのテストとは異なり、ペーパーテストは実施されず、口頭試験のみおこなわれます。
また、試験はすべてオンラインで行われ、24時間365日どこでも好きなタイミングでスマートフォンアプリまたはインターネットブラウザから受験することができるのも、VERSANT Speaking and Listening テストの特徴です。
試験時間
試験時間は約20分と、他の英語試験と比較すると短いです。また、受験を終えて数分後には結果も分かるため、手軽に受験することができます。
採点
VERSANTのスコアは、GSE（”Global Scale of English”の略で、Pearson社が設定した英語の習熟度を表す国際的な指標のこと）に基づいて10点から90点の範囲で算出されます。
スピーキング力（50%）とリスニング力（50%）を合算したものが、総合スコアです。
スピーキング力は、内容や話し方（流暢さ・発音・話の分かりやすさ）を総合して算出されます。
▼VERSANTのスコアレポートの例
また、VERSANTのスコアレポートには、CEFR（セファール）のレベルも提示されます。CEFRとは、”Common European Framework of Reference for Languages”の略称で、外国語の運用能力を測定するための国際標準規格です。初心者のA1レベルから、母語話者に匹敵するC2レベルまで6つのレベルに分かれています。
▼VERSANTスコアとCEFRレベルの換算表
| VERSANTスコア | CEFR |
| 85-90 | C2 |
| 76-84 | C1 |
| 59-75 | B2 |
| 43-58 | B1 |
| 30-42 | A2 |
| 22-29 | A1 |
| 10-21 | <A1 |
受験料・申し込み方法
以下は、VERSANTのテスト種類と受験料（税込み）の一覧表です。
| テスト名 | 受験料（税込み） |
| VERSANT English Speaking and Listening Test | 6,600円 |
| VERSANT English Speaking & Writing Test | 8,800円（セット価格） |
| VERSANT English Writing Test | 4,400円 |
| VERSANT English Placement Test（4-skills） | 7,700円 |
| VERSANT English Certificate | 9,900円 |
申し込みは公式サイトにて可能です。アカウント登録後、希望するテストを選び、手順に従い決済を行うと、受験方法の案内がメールで送られます。
試験結果の有効期限
Versantの試験結果には、一般的に有効期限が設けられていないとされていますが、語学力は時間とともに変化するため、進学、就職・転職活動では最新の結果を提示するのが望ましいです。
企業や学校が指定する有効期間に注意し、必要に応じて再受験を検討しましょう。
採点基準
VERSANTのスコアは、「スピーキング」「リスニング」「話法能力」の3つの項目から総合スコアが算出されますが、それぞれの項目の採点基準は、以下の通りです。
| 項目 | 採点基準の詳細 |
| スピーキング | 制約のある回答でも、より自由な回答でも英語の文法や表現を正確かつ適切に使う能力を反映しています。明確かつ正確にコンテンツを作成し、トピックに関する見解を自信を持って提示し、その理由を述べることができるかどうかが評価に影響します。また、英語の発音の規範を守り、流暢に会話し、熟達した英語話者が理解できるように話す能力もスコアに反映されます。 |
| リスニング | 通常の会話のテンポでの日常会話や職場での会話から、具体的な内容や主旨を理解する能力を反映しています。 |
| 話法能力 | 熟達した英語話者が無理なく理解できるように話す能力を反映しています。アクセントをあまり感じさせず、一般的な発音に近い発音をすることができるかどうかが評価に影響を与えます。また、単語、フレーズ、文の間にあまり言いよどみや異常な沈黙がなく、通常の会話のテンポで話す能力も反映されます。 |
VERSANTでは、多国籍な人々とのコミュニケーションを想定し、アメリカ、イギリス、オーストラリアの3ヶ国の英語話者による音声が使用されています
アクセントや話し方の違いに慣れていないと聞き取りに苦労するため、事前にさまざまな国や地域の英語のアクセントや発音に慣れておくことをおすすめします。
特定の国の英語だけに偏らず、グローバルな英語理解力が求められる点がVERSANT対策の大きなポイントです。
VERSANTは企業にどう使われている？
VERSANTによって、ビジネスシーンで使用できる実践的な英語力を正確に測定することができるので、多くの企業で英語力測定を目的として採用されています。
例えば、海外赴任に行く社員を選抜するにあたって、VERSANTスコアを一定の基準にしている企業もあります。
企業によっては、社内英語研修によって英語力がどの程度向上しているのかを、VERSANTを使用して定量的に測定している場合もあるようです。
Versant（ヴァーサント）：ビジネス講座は 日経ビジネススクール
VERSANT｜本当に話せる英語力の証明 | » スコア活用法
VERSANTのスコアと英語レベル
本章では、VERSANTのスコアと英語レベルの目安について詳しく解説します。VERSANTの目標スコアを設定するうえで、ぜひ参考にしてください。
「日本人の平均スコア」は40点
VERSANTの日本人受験者の平均スコアは40点とされています。これは、VERSANTが英語の「実践的な運用力」を問う試験であることが関係しています。
文法や語彙の知識だけでなく、瞬時の応答力や正確な発音、イントネーションなどが評価されるため、学校英語中心の学習をしてきた多くの日本人にとっては難易度が高いのです。
特に、聞いた英語を即座に理解して自分の言葉で返すスピーキング力が試されるため、対策なしで高得点を狙うのは難しいです。
しっかりと対策を行い、着実にスコアアップを目指すことをおすすめします。
「英語でビジネスができるレベル」は43点
英語でビジネスをするには、CEFRの「B1」（自立した言語使用者）に当たる43点以上が一つの目安となります。
B1レベルとは、「身近な話題であれば、要点を理解し、自分の意見を簡単な言葉で表現できる」程度の英語力です。
ちなみにB1レベルは、TOEIC Listening&Reading テストでは550点以上とされています。
イメージとしては海外支社とのミーティングの大枠を掴み、適切に質問ができたり、メールやチャットでのやりとりができるほどのレベル感となります。
ただし、自身がファシリテートをしたり、仕事をリードするにはまだ心許ないスコア帯です。
「海外赴任ができるレベル」は59点
海外赴任や海外駐在を目指す方であれば、CEFRにおいて「B2」に当たるレベルである、59点以上のスコアを保持していることが理想的です。
B2レベルとは、「自分の馴染みのあるトピックだけでなく、専門分野や抽象度の高い話題に関しても議論ができる」状態と定義されます。
海外赴任となると、日本語よりも英語を使うことの方が多い状況が見込まれるので、自身の馴染み深い話題以外でも、適切なスモールトークや議論ができる状態が望まれるためです。
このレベルに達すると、会話についていくだけではなく、自分が主導権を持ってリードすることができるでしょう。
まずは平均点である40点、そして英語でビジネスを行える43点、さらに海外赴任も行えるレベルである59点、というように期間を決め、段階を追って目標設定ができるとよいでしょう。
スコアについては、こちらの記事でも詳しく解説しております。
VERSANTを初めて受けるけど、対策方法が分からなくて不安…。
そのモヤモヤ、プロに相談してスッキリ解決しませんか？
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VERSANTスコアをTOEICスコアに換算すると？
VERSANTのスコアをTOEICスコアに換算すると、以下の通りです。
| VERSANT スコア | TOEIC Listening | TOEIC Reading |
| 85-90 | ||
| 76-84 | 490〜 | 450〜 |
| 59-75 | 400〜 | 385〜 |
| 43-58 | 275〜 | 275〜 |
| 30-42 | 110〜 | 115〜 |
| 22-29 | 60〜 | 60〜 |
| 10-21 |
【パート別】VERSANT対策法
VERSANTの目安スコアや、目標となる数字が見えてきたところで、実際の試験内容と、それに応じた対策法を見ていきましょう。
VERSANT Speaking Listening テストは、以下の7つのパートに分かれています。
| パート | タスク | 問題数の目安 |
| Record a speech sample | ||
| A | Repeat the sentence | 8問 |
| B | Give a short answer to the question | 16問 |
| C | Answer the question about a conversation | 6問 |
| D | Answer a question about a passage | 6問 |
| E | Retell a Passage | 2-3問 |
| F | Give your opinion | 2-3問 |
※問題数は37〜40問で、受験するタイミングによって若干の変動があります。
まずはどのようなパートがあるのかを知ったうえで、各パートの出題パターンを把握し、試験に備えていきましょう。
Record a speech sample（音声サンプルの録音）
試験に入る前に、以下のような質問に対し30秒ほどで英語で回答して、音声サンプルを録音する時間が設けられます。
| Do you prefer speaking with someone by a voice call or a video call? Explain why.「あなたは誰かと話すとき、音声通話とビデオ通話のどちらを好みますか？その理由を説明してください。」 Do you think it’s important to learn English? Why or why not?「英語を学ぶことは大切だと思いますか？そのように考える理由、またはそのように思わない理由を述べてください。」 |
この回答はスコアには含まれませんが、緊張をほぐしたり、口慣らしになったりするため、しっかりと取り組むようにしましょう。
パート A: Give a short answer to the question（質問に対する短い回答）
このパートでは、受験者は以下のような質問をされて、1語か数語のフレーズで回答することが求められます。
| What is frozen water called?「凍った水は何と呼ばれますか？」 Does a tree usually have more trunks or branches?「木は通常、幹と枝のどちらが多いですか？」 |
このパートでは、瞬時に質問の意味や内容を理解して、適切な単語やフレーズを返す瞬発力が重視されます。そのため、クイズ形式の英会話教材やアプリなどを活用しながらどのような疑問文であるのか（Yes / No 疑問文、あるいは5W1Hを活用した疑問文）を理解し、何を答えるべきかを即座に判断するスキルを磨くことがおすすめです。
基本的なリスニング力とスピーキング力があれば、パートAで高得点を狙えます。
パート B: Repeat the sentences （復唱）
パートBでは、聞こえてきた音声通りに英文を復唱することが求められます。聞こえてくる英文は5〜15語程度で、問題が進むにつれて難易度が上がっていきます。
| 【英文の例】You’re taller than he is.「あなたは彼より背が高いです。」 He wanted to know if the price included breakfast. 「彼はその料金に朝食が含まれているかどうかを知りたがっていました。」 They’re trying to fix the problem, but so far, they’ve had no luck.「彼らは問題を解決しようとしていますが、今のところ上手くいっていません。」 |
このパートで高得点を狙うためには、「英文をチャンク（意味のまとまり）で捉えること」が重要です。
単語単位で追うと、途中で情報が抜けてしまったり、文全体を再現できなくなってしまったりするため、”I went to the store” / “to buy some milk”のように意味ごとに分けて記憶する練習をすることをおすすめします。
また、普段からシャドーイングで英語の音の流れに慣れておくと、復唱力向上に役立ちます。
パート C: Answer a question about a conversation （会話の内容に関する質問）
パートCでは、以下のように2人の話者の会話を聞いて、その内容に関する質問に1語あるいは数語のフレーズで回答します。
| A: Congratulations on graduating! A: 卒業おめでとう！ B: Thanks! It was a lot of work. B: ありがとう！すごく大変だったよ！ A: I know. You deserve a party. A: わかるよ。パーティーにふさわしいね。Question: Why does that man deserve a party? 質問：なぜその男性はパーティーにふさわしいのでしょうか？ |
このパートで重要なのは、全体の会話をなんとなく聞くのではなく、「誰が何をしたのか」「いつ、どこで起こったのか」といった要点を意識しながら聞くことです。
日頃からリスニング練習で要点を素早く捉える習慣を身につけておくと、効果的です。
パート D: Answer qustions about a passage （パッセージの内容に関する質問）
パートDでは、以下のように50〜150語程度のパッセージを聞いて、3つの質問に回答します。
| Jason woke up feeling sick. He called his boss and explained that he could not come in to work. Immediately after making the phone call, he took some medicine. A few hours later, Jason no longer felt sick. Rather than waste the afternoon at home, he decided to go to work after all.「ジェイソンは気分が悪くなって目を覚ましました。彼は上司に電話をかけて、出勤できないことを説明。電話をかけた直後に、彼は薬を飲みました。数時間後、ジェイソンはもう具合が悪くありませんでした。午後を家で無駄に過ごすよりはと、結局職場に行くことにしました。」Question 1: What problem did Jason have when he woke up?質問1: ジェイソンが起きたとき、どのような問題がありましたか？Question 2: What did he do right after calling his boss?質問2: 上司に電話をかけた直後、彼は何をしましたか？Question 3: What did Jason do that afternoon?質問3: その午後、ジェイソンは何をしましたか？ |
このパートDもパートCと同様に、「何が起こったのか」「誰が関与しているのか」「いつ、どこで起こった出来事か」といった情報や要点を整理しながらパッセージを聞くことが大切です。
全文を覚える必要はありません。日頃から英語のニュースやポッドキャストなどまとまった量の英文を聞きながら頭の中で内容を要約する意識を持つようにすることをおすすめします。
パート E: Retell a passage （聞き取れた英文の再話）
パートEでは、以下のような4〜10文程度、語数にすると50〜150語程度のパッセージを聞いて、その内容を30秒間で自分の言葉で要約して話す「再話（リテリング）」が求められます。
| Three girls were walking along the edge of a stream when they saw a small bird with its feet buried in the mud. One of the girls approached it, but the small bird flew away. The girl ended up with her own feet covered with mud.「3人の少女が小川のふちを歩いていると、足が泥に埋もれた小さな鳥を見つけました。1人の少女がその鳥に近づきましたが、小さな鳥は飛び去ってしまいました。その結果、その少女の足が泥だらけになってしまいました。」 |
このパートは、リスニング力とスピーキング力の総合的な英語運用能力が試される難易度の高いパートです。
ポイントは、話の流れ（時系列）や主要な出来事、登場人物などを正確に把握し、自分の言葉でまとめて伝えること。
対策としては、英語の短いニュースやストーリーを聞いた後、自分の言葉で言葉で内容を英語で説明する練習が効果的です。普段から「英文を聞く→まとめる→話す」の訓練を積んでおくことで、効率的にスコアアップを目指せます。
パート F: Give your opinion （あなたの意見や考えの表明）
パートFでは、以下のようにある物事のメリット・デメリット、類似点や相違点、あなたの意見を回答することが求められます。回答時間は40秒です。
| What are two advantages of communicating by email? What are two disadvantages?「メールでやり取りすることの利点と欠点を2つずつ挙げてください。」 Explain two things that you can do to help you learn a new language.「新しい言語を学ぶために役立つことを2つ説明してください。」 Do you prefer reading a book or watching a movie? Explain why.「あなたは本を読むのと映画を見るのとでは、どちらが好きですか？その理由を説明してください。」 Describe two ways that a doctor and a teacher are similar, and describe two ways that they are different.「医者と教師が似ている点と異なる点をそれぞれ2つずつ挙げてください。」 |
対策としては、身近なテーマについて英語でスピーチを組み立てる練習や、英語でのディスカッションに触れることが効果的です。また、”First”「最初に」、”On the other hand”「一方で」、”In my opinion”「私の考えでは」といったつなぎ言葉を使うことで、論理的な流れが生まれて、あなたの意見や考えがより伝わりやすくなります。
英語のつなぎ言葉、「ディスコースマーカー」についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてお読みください。
VERSANT対策法【リスニング編】
そもそも英会話は、相手の話を聞くこと（リスニング）と、相手に自分の意見や考えを伝えること（スピーキング）で成立するものです。
プログリットでは、このリスニングとスピーキングをさらに5つのステップに細分化した「英会話の5ステップ」を提唱しています。
5ステップのうち、リスニングのプロセスは「音声知覚」と「意味理解」の2つです。
| 英会話のステップ | 英語の技能 | 内容・特徴 |
| 音声知覚 | リスニング | 英語の音声を聞いて、聞こえてきた単語やフレーズを認識する段階 |
| 意味理解 | リスニング | 聞こえてきた英語の単語やフレーズ、そして文章の意味を理解する段階 |
リスニングが苦手な人は、「音声知覚」か「意味理解」のいずれかのステップでつまずいています。そして、それぞれのステップで取り組むべき学習法も異なるため、注意が必要です。
本章では、「音声知覚」と「意味理解」それぞれのステップでおすすめのVERSANT対策について詳しく紹介します。
リスニングの2ステップ
英会話の5ステップに関してより知識を深めたい方はこちらの記事もご覧ください。
リスニング対策① ：音声知覚は「シャドーイング」で鍛える
VERSANT Speaking and Listening Test では、以下の理由より「音声知覚」をしっかりと鍛えることが重要です。
- 全て「音声」で出題されるため、強固なリスニング力が必要である
- ネイティブスピーカーのナチュラルな英語が音声として活用されているため、英語特有の音声変化や音のつながりを理解する必要がある
- 1つ1つの英語の音声をしっかり理解できないと、回答できない設問がある
「シャドーイング」が音声知覚を鍛えるのに適しています。
シャドーイングとは、聞き取った音から2語3語遅れて、影（shadow シャドー）のように同じ音を真似して発話するトレーニング方法です。
シャドーイングを行うことで、実際の会話で使用される正しい英語の音のデータを蓄えることができます。
それによって、初見の英語の音を瞬時にキャッチできるようになるため、リスニング力の向上に効果的なトレーニングなのです。
シャドーイングで「音の変化」を聞き取れるようになる
例えば、「What about you?」このフレーズはなんと発音しますか？
「ワットアバウトユー」と言いたくなるところですが、英語では「ワラバウユー」のように発話されます。
英語特有の音の変化がいくつか起こっていることにより、単語単体の発音とは異なる音になるのです。
この変化が起こるために、我々ノンネイティヴは、頭の中にある単語の音声データ（自分が想像している音）と実際に聞き取った音声のデータが一致せず、英語が聞き取れないという現象が起こります。
シャドーイングを通じて、自然な音声変化のパターンを自分の中に蓄積し、それを引き出すスピードを上げていきます。つまり、音声知覚の精度とスピードが向上し、初見でも聞き取れる英語の音が増えるということです。
自己流ではなく、正しいやり方で効率的にトレーニングを行っていきましょう。
音の変化に関して詳しく解説した記事はこちら。
リスニング対策②：意味理解は「多読」で鍛える
つづいて、「聞こえてきた単語やフレーズ、そして文章の意味を理解するステップ」である「意味理解」についてですが、聞き取れた英語の音声を正確に意味理解できないと、記憶として留めておくことができず、設問に回答できなくなってしまいます。
そのため、意味理解力も非常に重要で、VERSANT新形式に変わってから意味理解の重要性がますます高まっています。
意味理解力の向上には、多読トレーニングがうってつけです。
多読とは、辞書を引かずに自分のレベルに合った英語の文章を大量に読む学習法です。リーディングではありますが、英語を英語のままで理解する「英語脳」の育成に効果的で、リスニング力やスピーキング力の向上にもつながります。
しかし、多読の学習効果を最大限に引き出すためには、自分に合った教材を活用して正しい方法で取り組むことが大切です。
多読におすすめの教材や正しいやり方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
VERSANT対策法【スピーキング編】
聞き取る力がついたら、いよいよ回答のために必要なスピーキング力の育成ですね。
先に紹介した「英会話の5ステップ」を基にすると、スピーキングは以下の3つのステップに分解できます。
リスニングと同様、スピーキングが苦手な人は「概念化」「文章化」「音声化」のいずれかのステップでつまずいています。そして、それぞれのステップで取り組むべき学習法も異なるため、注意が必要です。
本章では、それぞれのステップで取り組むべき対策法について詳しく説明します。
「英会話の5ステップ」の理論についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
VERSANTを初めて受けるけど、対策方法が分からなくて不安…。
そのモヤモヤ、プロに相談してスッキリ解決しませんか？
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スピーキング対策①：概念化は「オンライン英会話」で鍛える
「概念化」は、VERSANT Speaking & Listening テストの全てのパートで必要なステップになりますが、特に、パートFで重要度が高いです。
概念化は、普段考えないようなお題に対して、瞬時に自分の考えをまとめて英語で分かりやすく伝えるトレーニングをすることで身につけられます。
そして、概念化ができるようになるためには、オンライン英会話のディスカッションがおすすめです。
オンライン英会話のディスカッションでは、「技術の進歩が人間関係に与える影響」や「理想のリーダー像とは」といった日常会話では触れる機会の少ないテーマや抽象的な話題について意見を求められることが多いです。自分の立場を明確にし、理由や具体例を交えて英語で説明する練習ができます。
継続的にオンライン英会話のディスカッションに取り組むことで、限られた時間内に自分の意見を論理的に構成し、説得力のある回答をする力が養われ、VERSANTのスコアアップにつながります。
オンライン英会話の効果的な使い方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
スピーキング対策②：文章化は「口頭英作文」で鍛える
文章化は、考えたことやイメージを英語にするスキルで、VERSANTにおいては全てのパートで必要なステップです。
これを鍛えるには、大量の日本語の文章を、素早くシンプルな英文に訳す「口頭英作文トレーニング」が大変有効です。
これにうってつけな、瞬間英作文という、中学校で習うような英文法を使って、簡単な日本語をシンプルな英語に瞬間的に直すというトレーニングがあります。
口頭英作文のトレーニングを通じて、英文を組み立てるスピードが格段に上がり、会話中の「言葉に詰まる時間」が短くなります。また、瞬時の反応力も鍛えることが可能です。
さらに、口頭英作文はリスニング力の向上にも効果があります。それは、口頭英作文のトレーニングは脳内で英語をリアルタイムで処理する訓練でもあるため、リスニング中の反応速度も向上するからです。つまり、音声のスピードが速くて長い英文であっても、内容を理解しやすくなります。
以下の記事を参考にしながら口頭英作文に挑戦して、「文章化」ができるようになりましょう。
スピーキング対策③：音声化は「正しい音のインプット」で鍛える
スピーキングの最終ステップ、音声化では、英語を正しく発音することが重要です。
そのためには、まず正しい音をインプットすることが大事になります。ネイティブの発音を繰り返し聞き、その音を正確に真似することで、英語特有のリズムやイントネーション、正しい発音が身につきます。
そして、口が英語に慣れてスムーズな発話ができるようになるまで、インプットした発音をもとに、繰り返し声に出す練習をおこなってください。
シャドーイングや口頭英作文、あるいは音読トレーニングと組み合わせると、効果的に音声化の力を高められます。
VERSANT対策におすすめの教材【アプリ編】
VERSANT対策におすすめのアプリは、以下の通りです。
- 【口頭英作文】スピフル
- 【シャドーイング】シャドテン
- 【リスニング】英会話や英単語を聞き流し-英語リスニング
- 【スピーキング】英語学習 AI英会話スピークバディ
- 【英単語の学習】英語勉強アプリmikan
- 【発音練習】ELSA Speak
本章では、それぞれのアプリの特徴や魅力について詳しく解説します。
【口頭英作文】スピフル
| 料金（税込） | 1ヶ月プラン：月額5,478円12ヶ月プラン：45,980円（月額換算3,831円） |
スピフルは、全レベルの学習者に対応する口頭英作文アプリで、口頭英作文と独り言英会話を通じてスピーキング力を効果的に鍛えることができます。特にビジネス英語を学びたい人にとって、スピフルは最適な学習ツールです。
スピフルでは、まず口頭英作文でインプットを行い、その後独り言英会話でアウトプットをすることで、実践的な練習が可能です。これにより、インプットとアウトプットのサイクルを回しながら、確実にスキルを向上させることができます。
スピフルには豊富なレッスンテーマが用意されており、ビジネス英語に特化した内容も充実しています。 会議、交渉など、ビジネスシーンで頻繁に使われるフレーズや表現を重点的に学習することが可能です。
また、レッスンごとに目標タイムが設定されており、レッスン終了後には自分の発話タイムをすぐに確認できるため、弱点を把握して次の学習に活かすことができます。さらに、AIが自分の発話を添削してくれるため、独学でも質の高い学習が可能です。
スピフルを活用することで、ビジネス英語のスキルを飛躍的に向上させることができます。 スピフルについて詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご確認ください。
【シャドーイング】シャドテン
| シャドテン有料プラン(税込) | 月額：21,780円 |
シャドテンとは、英語コーチングサービスのPROGRITが提供している、シャドーイングの添削を毎日受けられるサービスです。
VERSANTではリスニングの「音声知覚」を鍛えることが重要で、それにはシャドーイングトレーニングが有効だと先ほど述べましたが、このシャドテンでは、自身のシャドーイングの音声をプロに添削してもらうことができます。
シャドーイングは、英語特有の音の変化を捉えるために行うトレーニングで、正しい英語の音声を頭にインプットしていくことが肝心です。
しかし、独学では自身の発話している音が正しいかどうかは判断がつきにくく、特に初心者の方だと、間違った音だと気づかずに覚えてしまって、学習効果が出にくいということもしばしば起こり得ます。
シャドテンでは英語学習のプロによる添削を通して、自身の苦手ポイントを意識した上で、日々最短距離でリスニング力を向上させることができます。
本受講する前に、1週間無料で体験することができるので、一度試してみてください！
【リスニング】英会話や英単語を聞き流し-英語リスニング
| 料金（税込） | 無料 |
毎日配信される英語ニュースや英会話などの音声が聴き放題のリスニングアプリです。
英語音声に合わせて日英字幕が自動でスクロールされたり、リピート再生、倍速、日英字幕などの便利な機能も多数ついていて、使い勝手も申し分なしと言えます。
無料でここまで使用できるアプリはなかなかないので、英語学習にお金をあまりかけたくない方にもとてもおすすめです。
>>「英語リスニング」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（iOS）
>> 「英語リスニング」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（Android）
【スピーキング】英語学習 AI英会話スピークバディ
| 料金（税込） | ・1ヶ月プラン：3,300円・12ヶ月プラン：23,800円 |
スピーキングを練習しようにも、人と話すのが苦手だったり、オンライン英会話をやろうにも、仕事が夜遅くまで続き、レッスンに間に合わない、という方もいらっしゃいますよね。
そんな方には、AIとスピーキングの練習ができる「AI英会話SpeakBuddy(スピークバディ)」がおすすめです。
こちらのアプリは、対人ではなく、対AIと英会話の練習ができるアプリです。
「まだ人と話すのには自信がない…」「英会話をやるまとまった時間がない…」という方に、短い隙間時間でもスピーキング練習ができるぴったりのアプリなので、まず導入として使ってみるのも良いのではないでしょうか。
>> 「スピークバディ」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（iOS）
>> 「スピークバディ」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（Android）
【英単語の学習】英語勉強アプリmikan
| 料金（税込） | ・無料：0円・Lite: 月額600円・Premium：月額1,000円 |
mikanでは、大学受験、英検、TOEIC、TOEFL、GREなど、多くのジャンルの英単語を学ぶことができます。
基礎レベル〜上級レベルまで幅広いレベルの英単語を学習できるので、学生時代の単語の覚え直しにも使えますし、ビジネス単語を新たにインプットするのにも役立てられます。
また、mikanでは、単純に「覚えている」「覚えていない」の仕分けだけではなく、解答時間によっても単語が仕分けされ、正解していても解答時間が遅いものに関しては「うろおぼえの単語」として分類されるので、復習をする際にとても便利です。
知らない単語、曖昧な単語のみを集中的に学習することもできるため、効率よく単語暗記をするのにうってつけのアプリです。
>> 「mikan」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（iOS）
>> 「mikan」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（Android）
【発音練習】ELSA Speak
| 料金（税込） | 【無料プラン】0円【ELSA Pro】 ・3ヶ月会員：2,999円・1年会員：8,699円・永久会員：27,800円【ELSA Premium】 ・3ヶ月会員：3,380円・1年会員：9,199円・永久会員：61,999円 |
最後に発音矯正に役立つアプリをご紹介致します。
先ほど、VERSANTにおいては音声化がとても重要であると申し上げましたが、発音のトレーニングを独学で行うのはなかなか難しいですよね。
そこで、発音を綺麗にするにはアプリを活用するのがおすすめです。
こちらの「ELSA Speak」というアプリは、英単語やフレーズを発音すると、AIが誤った発音を指摘してくれます。
正しい発音と自分の発音がそれぞれ発音記号で表示され、どこをどう間違っているのかをチェックすることができます。
日本語でどのような音かも解説してくれるので、発音記号が読めない人でも活用することのできるアプリです。
無料版と有料版がありますが、無料版でも十分な量を練習できるので、発音に不安がある方は早速使ってみてはいかがでしょうか。
>> 「ELSA Speak」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（iOS）
>> 「ELSA Speak」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ（Android）
VERSANT対策におすすめの教材【参考書・サービス編】
VERSANT対策におすすめの参考書・サービスは以下の通りです。
- 【意味理解】ラダーシリーズ
- 【概念化】オンライン英会話
- 【文章化】瞬間英作文
- 【音声化】英語耳
本章では、それぞれの参考書・サービスの特徴や魅力について詳しく紹介します。
【意味理解】ラダーシリーズ
「ラダー・シリーズ」は、英語の処理速度と理解力を高めるのに適した多読用の教材です。
使用されている単語数が限られているため、無理なく多読に取り組めるうえ、ストーリーを通じて自然な英語表現や正しい英語の語順に触れられます。
特に、パートC・D・Eで求められる要約力や理解力を養うのに適しており、VERSANT対策として非常に効果的な教材です。
>> 「ラダー・シリーズ」についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ
【概念化】オンライン英会話
インプットした単語や文法を実践的な場で用い、英語の構造で話す練習をするためには、英会話がおすすめです。
英語を読んだり聞いたりすることはできても、自分で文章をつくって自由に会話することに苦手意識がある方は、英会話ですばやく文章をつくる練習を重ねましょう。
英会話を行う際は、やみくもに回数を重ねるのではなく、
- 話す順序を意識する
- 復習を忘れずに行う
の2点を心がけて効率的に活用するのがポイントです。
「話す順序を意識する」ことは、日本語と英語の構造の違いを理解する上でとても重要です。日本語と同じ展開で話すのではなく、講師の方が質問をしてくれた際は「主張」→「理由」→「結論」の順で話すことを常に心がけ、徐々に英語の構造を定着させていきましょう！
また、英会話終了後にご自身で必ず復習を行うようにしましょう！実際に英会話を体験すると「言いたいこと」と「言えること」のギャップに気づくはずです。うまく言えなかった部分に関しては、メモを残しておき、必ず復習をすることで新たな言い回しを習得し少しずつ表現の幅を広げていきましょう。
オンライン英会話に関してはこちらの記事もご覧ください。
【文章化】瞬間英作文
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
| 本の長さ | 205ページ |
| 出版社 | ベレ出版 |
| 発売日 | 2006年10月25日 |
| 価格（税込） | 1,980円 |
スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング
| 本の長さ | 248ページ |
| 出版社 | ベレ出版 |
| 発売日 | 2007年6月14日 |
| 価格（税込） | 1,980円 |
スピーキングの「文章化」を鍛えるには、簡単な日本語を、シンプルな英語に「瞬間的に」変換するトレーニングである、瞬間英作文が有効です。
日常英会話は、基本的に中学校までで習った英文法を運用できれば、問題なく対応することができます。
この瞬間英作文の教材では、中学英文法を用いて、シンプルな日本語の文章を高速で英訳する練習を行っていきます。
この教材を使って、日本語を見たときに即座に使用する構文や文法が思いつけるようになりましょう。
ちなみに、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』は文法項目別に和文が並んでいて、『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』ではさまざまな文法がシャッフルされた状態で出題されるので、前者から始めていくのがおすすめです！
ネイティヴは1分間に約15センテンスの英文を話すとされています。
※状況や、話者によって差異はあります
ノンネイティヴの方であれば、まずは文法の種類を問わず「1分間で10センテンス言えるようになる」状態を目指していくのが現実的です。
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>> 『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ
【音声化】英語耳
英語耳［改訂・新ＣＤ版］発音ができるとリスニングができる
| 本の長さ | 184ページ |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2021年4月26日 |
| 価格（税込） | 1,760円 |
最後に、スピーキングの「音声化」は『英語耳』がおすすめできます。
『英語耳』とは、sea と she、bat と but の聞き分けなど、意外と難しい発音のコツがわかりやすく書かれている書籍です。
正しい発音で英語を発話できるようになると、音声化の強化だけでなく、リスニング力UPにも効果的です。
英語の発音について勉強したことがある方の学び直しにも、初心者の方の導入の本としても使える、幅広いレベルの方向けの万能な教材となっております。
>> 『改訂3版 英語耳［改訂・新ＣＤ版］発音ができるとリスニングができる』についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ
VERSANTを受験する際に知っておくべきこと
VERSANTを受験する際には、試験形式や注意事項を事前に把握しておくことが重要です。
- AIが採点するため雑音が入らない部屋で受験すべきである
- 無言・無回答・日本語の使用はNGである
- スマホアプリで受験する際には、機内モードにする
- 言い直しや詰まりも採点対象になってしまう
細かなポイントを知ることで、試験本番でのミスを防ぎ、適切な準備が可能です。
上記の点について、それぞれ解説していきます。
AIが採点するため雑音が入らない部屋で受験すべきである
VERSANTの採点はAIによる音声認識を基に行われます。
受験環境が適切でない場合、スコアに悪影響を与える可能性があります。
背景の雑音や周囲の声が混ざると、発話内容が正確に認識されない恐れがありますので
試験を受ける際には、静かで雑音のない部屋を選びましょう。
周囲の環境音が気になる場合は、ノイズキャンセリング機能付きのヘッドセットを活用するのも有効です。
無言・無回答・日本語の使用はNGである
VERSANTでは、無言や無回答は試験の評価に大きなマイナスとなります。
日本語を使用することも採点対象外となり、結果的にスコアが低くなる可能性があるので注意が必要です。
特に質問に対する回答が難しい場合でも、英語でできる限り答える努力が求められます。
短いフレーズやシンプルな単語であっても回答することで、AIは英語の運用能力を正確に評価できます。
本番では焦らずに、自分の英語力を発揮することを心がけましょう。
スマホアプリで受験する際には、機内モードにする
VERSANTをスマホアプリで受験する場合、試験中に着信や通知が来ると中断の原因になります。
受験前にスマホを機内モードに設定し、余計な通知を完全に遮断することが推奨されています。
Wi-Fi接続が必要な場合は、機内モード設定後にWi-Fiを再接続することを忘れないようにしましょう。
事前準備をすることで試験に集中でき、スムーズに進めることが可能です。
言い直しや詰まりも採点対象になってしまう
VERSANTでは、発音のスムーズさも採点対象となっているため、言い直しや言葉の詰まりには注意が必要です。例えば、”Well…”や”Let me see…”といった無駄な間や、途中で言い直すような発言は流暢さや発音、文章構成の評価に影響を与える可能性があります。
そのため、完璧な文章を目指して途中で止まるよりも、多少の文法ミスがあっても、止まらずに話し続ける方が良いスコアを取得できる傾向があります。
対策としては、短い英文で回答する練習やスピーキングの瞬発力を鍛えるトレーニングをすることがおすすめです。
実践的なアウトプットを重ねながら、スムーズに話すことを意識しましょう。
VERSANTを受験するメリット
VERSANTを受験するメリットは、以下の3つです。
- ビジネスでさまざまなチャンスが得らえる
- スピーキング力が向上する
- 就職・転職活動時にアピール材料になる
本章では、それぞれのメリットについて詳しく説明します。これらのメリットを知っておくことで、VERSANT受験に対するモチベーションが上がり、効果的に対策できるようになるでしょう。
ビジネスでさまざまなチャンスが得られる
VERSANTを受験することで、海外赴任や海外駐在といったビジネス上のチャンスを得られる可能性が広がります。
VERSANTは実際のビジネスシーンに近い英語運用能力を評価する試験として、多くのグローバル企業で採用されており、そのスコアは社内選考や海外プロジェクトの登用基準として活用されることがあるからです。
特に、即時応答力や発音、自然なコミュニケーション力が評価されるため、現場で活躍できる実力の証明になります。高スコアを取得すれば、自身の英語力を客観的にアピールでき、昇進や昇進や異動のチャンスを掴む足がかりにも。
VERSANTの受験を通じて、キャリアの可能性を広げることが可能です。
スピーキング力が向上する
VERSANT受験を通じて、実践的なコミュニケーション能力の向上が期待できます。
VERSANTは、短い応答から長文の再話、自分の意見や考えの表明までさまざまなスピーキング課題が出題されるため、英語を「聞いてすぐに話す力」や「論理的に伝える力」が自然と鍛えられます。
特に、以下のようなスピーキングの主要スキルが総合的に評価されるため、対策の過程そのものが効果的なスピーキングのトレーニングとなるでしょう。
- 発音
- 流暢さ
- 文法や語彙の正確さ
また、試験では間の取り方や言い直しなども採点対象となるため、クリアでスムーズな発話を意識するようになり、実際の英会話にも良い影響をもたらします。
VERSANT受験・対策は、スピーキング力アップの近道です。
就職・転職活動時にアピール材料になる
VERSANTを受験することは、就職・転職活動時において有力なアピール材料になります。
VERSANTは、英語の実践的なコミュニケーション能力を数値化して示せるスピーキングテストであり、グローバル企業や外資系企業を中心に評価対象として導入している企業も少なくありません。
TOEICや英検とは異なり、実際に「話せる力」を証明できる点が大きな強みです。
履歴書や職務経歴書にスコアを記載することで、英語面接や海外業務への適性を客観的に伝えることができ、他の候補者と差別化を図ることができます。
英語を使った業務に興味がある方にとって、VERSANT受験は自己PRの強化につながる有効な手段です。
VERSANTの勉強が続かない場合は
VERSANT学習のあるあるとして、なかなか学習が続かないということが挙げられます。
慣れない英語学習や、英語学習の伸びを感じられないのでモチベーションの維持が難しいなど。
その際に、学習を習慣化することが必要となります。
習慣化の３ステップを取り入れる
プログリットでは、行動経済学の観点から、学習の習慣化に対して3つのステップを提唱しています。具体的に、以下の三つを繰り返し行うことが求められます。
- トリガー(=行動が生じるきっかけ)
- 行動(=目標とする行動)
- 報酬(=行動によって得られるもの)
「トリガー」とは行動が生じるきっかけで、日常の小さな習慣や特定の場所・時間がこれに該当します。次に「行動」は目標とされる具体的な行為であり、心理的・物理的・知識的な障壁が少ないほど、特定の行動を継続させやすくなります。「報酬」は行動を続ける動機付けとなるもので、直接的かつ多面的な報酬が効果的です。これらのステップを学習に適用することで、習慣化を促進し、より効率的に目標を達成することができます。
この「習慣化の3ステップ」に関して、この記事では詳しく解説をしております。具体的に3ステップを英語学習の継続にどう繋げるかを知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
VERSANT対策に関するFAQ
VERSANT受験に関するよくある質問とその解答をまとめました。
試験準備や注意点を知り、スムーズな受験を目指しましょう。
Q. VERSANTには過去問や予想問題はありますか？
VERSANTには公式の過去問や予想問題は提供されていませんが、公式の練習アプリやサンプル問題を活用することで、試験形式や内容に慣れることが可能です。
参考：Versant Speaking and Listening Test(スマホアプリ)サンプルテストの受験方法
また、以下のように模擬試験を提供するサードパーティの教材もあるため、それらを活用してスピーキングやリスニングの練習を進めましょう。
| 本の長さ | 352ページ |
| 出版社 | アルク |
| 発売日 | 2024年10月30日 |
| 価格（税込） | 2,860円 |
『はじめて受けるVERSANT Speaking & Listening 全パート完全攻略』は、最新の試験形式に完全対応しており、初めての受験者からスコアアップを目指す再受験者まで幅広く活用できます。
パート別の攻略法や学習方法を詳しく解説しているため、独学でもVERSANTでハイスコアを取得するのに必要なスキルを効率よく伸ばせるのが特長。
本番形式の問題246問と解答例に加えて完全模試も収録しており、実践的です。
>> 『はじめて受けるVERSANT Speaking & Listening 全パート完全攻略』についてさらに詳しく知りたい方はこちらへ
Q. VERSANTのテスト当日にはどのようなことに気をつければいいですか？
テスト当日は、まず受験環境を整えることが最優先です。
静かな部屋を選び、ヘッドセットやマイクの接続を確認してください。
また、インターネット接続が安定しているか事前にチェックします。
受験前には練習問題を使い、試験の流れに慣れておくと安心です。
本番中は落ち着いて問題に取り組み、聞き取りづらい場合も可能な限り英語で答える姿勢を持つことが大切です。
Q. 初めてVERSANTを受験するんだけど、まずは何点を目指すべき？
初めてVERSANTを受験する場合は、本記事でも紹介したように「ビジネス英語の基礎力がある」と評価されるスコアである43点を目指しましょう。
VERSANTの日本人の平均スコアは40点とされており、43点以上取得できれば「英語での基本的なコミュニケーションができる」ことを企業側にアピールでき、海外業務や外資系企業への就職・転職への足がかりにもなります。
とはいえ、いきなり高スコアを目指すのは難しいため、まずは現状の実力を把握し、自分の弱点を分析しましょう。
43点を1つの目標としながら、スピーキングの瞬発力やリスニング力を中心に対策していくと、自ずとスコアアップが期待できます。
事前にしっかりとVERSANT対策をしてスコアアップを目指そう！
この記事では、VERSANTテスト概要や、目標スコアの目安、そして高得点を取るための各パートのコツなどをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか？
VERSANTがどのようなテストなのか、そしてどのように勉強をすれば高得点を狙えるのか、といった点をお分かりいただけたら何よりです。
とはいえ、VERSANTはテストだからといって特殊な対策をする必要はなく、英語の基礎力があれば十分に対応できるテストです。テクニックを意識しすぎず、日頃の学習をコツコツと積み上げていきましょう。
しかしながら、日々の学習の中で自身の苦手分野を発見したり、それに応じた学習カリキュラムを自身で組むこと、そして何より学習のモチベーションを維持し続けることは、そう簡単ではありません。
そこでおすすめなのが、「自分の課題や適切な英語学習方法について、まず英語学習のプロに相談してみる」ということです。
英語ができない原因がどこにあるのか、何が課題になっているのか、プロ目線で科学的根拠に基づいたアドバイスを受けた上で学習を進めていくことで、目標まで最短距離で学習を進めていくことができます。
無料で英語学習のプロに相談するなら、おすすめなのが英語コーチングのプログリットです。
プログリットでは、英語学習のプロによる無料カウンセリングを随時受け付けております。ヒアリングを通して英語の課題を明確にし、目標を達成するために何が必要なのかを明確にしてもらえるので、英語学習を始めたい人や、英語力が伸び悩んでいる方にとてもおすすめです。
オンラインでのカウンセリングも可能なので、是非一度参加されてみてはいかがでしょうか。
VERSANTを初めて受けるけど、対策方法が分からなくて不安…。
そのモヤモヤ、プロに相談してスッキリ解決しませんか？
無料カウンセリングで、versant初受験でも自信を持って臨める対策を提案します。
