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TOEIC800点のレベルとは?勉強時間の目安や勉強法も紹介

TOEIC® Listening & Reading Test(以下TOEIC)で800点以上を取得できれば、就職活動や転職活動、キャリアアップでアピールにつながる可能性が高いといわれています。すでに勉強を始めている方もこれからの方も、TOEIC800点に必要な英語レベルを把握したうえで、効率的に勉強していくことが大切です。

本記事では、TOEIC800点を取るために必要なリスニング・リーディングのレベルを解説するとともに、ほかの英語検定資格とも比較します。TOEIC800点を取得するための勉強時間の目安や効率的な学習方法などについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

もくじ

TOEIC800点のすごさとは?

まずはTOEIC800点のレベル感について、以下3つのポイントで見ていきましょう。

  • リスニングやリーディングにどれくらいの英語力が必要なのか
  • 受験者の上位何%が取得している点数なのか
  • TOEIC800点レベルならネイティブの英語を聞き取れるのか

英語力はどのレベル?

TOEIC800点に必要な英語力はどの程度のレベルなのか、リスニング・リーディングそれぞれについてご紹介していきます。

リスニング

TOEIC800〜895点を取得できる人のリスニング力は、以下のようなレベルにあるとされています。

  • ラジオのニュース番組で、最初にアナウンサーが言う主なニュース項目を理解できる
  • 担当者が不在の時にかかってきた電話相手の用件(メッセージ)を受け取ることができる
  • 新製品がどういった点で従来のものよりも優れているのかについての説明を理解できる
  • 職場で発生した問題点について議論をしている同僚の話が理解できる
  • 自分の業務に関連する議論の流れ、結論の理由が理解できる
  • 自分の専門分野での発表やプレゼンテーションを聞いて理解できる
  • 自分の専門分野での発表やプレゼンテーションの後に行われる質疑応答のやりとりを聞いて理解できる

引用元:ETS® TOEIC® 「TOEIC® Listening & Reading Test

自分の専門分野なら難解な会話やプレゼンテーションなどを聞いても理解できるため、ビジネスにも通用するレベルだといえるでしょう。

ちなみにTOEIC900点以上になると、ジャンルにかかわらず議論やテレビニュースの内容を理解できるとされています。

リーディング

TOEIC800〜895点を取得できる人のリーディング力は、以下のようなレベルにあるとされています。

  • 同業他社のアニュアルレポートを読んで理解できる
  • 自社製品の販売に関する契約書類を、読んで理解できる
  • 英語で書かれたインターネットのページから、必要な情報・資料を探し収集できる

なじみのある分野なら、ビジネス関連の書類でも理解できるレベルだといえます。

ちなみにTOEIC900点以上になると、TimeやNewsweekといった雑誌に加え、自分の専門分野の高度な専門書を理解できるとされています。

受験者の上位何%?

ETS® TOEIC® 「TOEIC® Listening & Reading Test」によると、2022年度のTOEIC平均スコアは990点中493点でした。リスニングの平均点は495点中277点、リーディングの平均点は495点中217点となっています。

そして同資料のスコア分布を見ると、795点以上を取得した人の割合は全体のわずか6.7%です。695点以上になると全体の14.8%、595点以上になると全体の28.3%と割合が大きく増えることから、TOEIC800点以上を取得することの価値がわかります。

ネイティブの英語は聞き取れる?

TOEIC800点以上の高得点を取得すれば、ネイティブが話す英語をほとんど聞き取れると思うかもしれません。しかし、実際にはリスニングが難しいケースもあります。なぜなら、TOEICでは主にビジネスシーンで使われる単語やフレーズが出題される傾向にあり、学習すべき内容が限られているからです。TOEICで高得点が取れても、日常会話で扱うあらゆるトピックについての語彙や表現が身についているとは限りません。

また、TOEICのリスニングで使われる音源は比較的聞き取りやすいものとなっています。たしかに、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドと多様な話者による音声が流れるものの、極端ななまりや癖は少なく、音声もクリアです。一方、ネイティブ同士の日常会話や、映画やドラマなどにおけるリアルな英会話では、方言や癖が強かったり、周囲の雑音によって聞き取りにくかったりする場合があります。

逆にいえば、リスニング力がネイティブレベルに達していなくてもTOEIC800点は十分取得可能ということです。

TOEIC800点の難易度を他資格と比較

TOEIC800点がどの程度の実力なのか、ほかの英語資格試験の点数と比較してみましょう。ここでは、CEFR(セファール)・英検・TOEFL iBTと比べてみます。

CEFRと比較

CEFR(セファール)は、英語の習得状況を客観的に評価するために考案された国際的な指標の1つです。日本でも大学入試やビジネスの現場において、英語力の指標として取り入れられています。

TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表」によると、TOEICとCEFRの換算は以下の通りです。CEFRの評価は低い順にA1・A2・B1・B2・C1・C2となっていますが、TOEICで換算できるのはC1までとされています。

TOEICリスニングTOEICリーディングCEFR
490~455~C1
400~385~B2
275~275~B1
110~115~A2
60~60~A1

TOEIC800点は、おおむねCEFRのB2レベル相当だといえます。

英検と比較

英検は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する英語4技能の検定試験です。5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級という7つの階級に分けて試験が行われ、3級以上は合否に加えて英検CSEスコアが表示されます。英検CSEスコアはCEFRに対応しています。

前述の「TOEICとCEFR」の換算表に「英検とCEFR」の換算表を追加すると、以下の通りです。

TOEICリスニングTOEICリーディングCEFR英検
490~455~C11級
400~385~B2準1級・1級
275~275~B12級・準1級
110~115~A2準2級・2級
60~60~A13級・準2級

参考:公益財団法人日本英語検定協会「英検CSEスコアとは

あくまで目安ではあるものの、TOEIC800点は英検準1級相当だといえるでしょう。

TOEFLと比較

TOEFLはTest of English as a Foreign Languageの略で、英語でのコミュニケーション能力を測る試験となっています。TOEFLを運営しているのは、TOEICと同じEducational Testing Service(ETS)です。

文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」によると、TOEFL iBTでのスコア72〜94点がCEFRのB2に相当するとされています。前述のTOEICとCEFRの換算表から、TOEIC800点はTOEFL iBT72〜94点相当だといえるでしょう。

TOEIC800点を取得するメリット

ここでは、TOEIC800点を取得するメリットについて、大学生と社会人に分けてそれぞれ解説します。

大学生は就職活動でアピールできる

TOEIC800点は2022年度受験者の上位6.7%にあたり、英語力の高さを証明できるスコアだといえます。ビジネスシーンで使えるリスニング力・リーディング力を備えているとみなされるケースも多いでしょう。そのため、大学生の就職活動でも大きなアピールとなります。

日本では国内の人口が減少傾向にあることから、多くの日本企業が海外マーケットへの進出を進めています。海外進出を狙うにあたって英語が使える人材は貴重なため、実用レベルの英語力を備えていれば高く評価される可能性が高いといえるでしょう。

ちなみに「2019年度 新入社員 TOEIC ® Listening & Reading 最新データ」によると、2019年度新入社員のTOEIC平均スコアは488点、805点以上を獲得しているのは全体の約7.4%です。TOEICで800点以上を取得していれば、就職活動でよいアピールになることは間違いないといえるでしょう。

社会人は転職やキャリアアップに活かせる可能性が高い

社会人になってから転職や社内でのキャリアアップを目指す場合にも、TOEIC800点を取得していれば有利になる可能性があります。

中途採用の募集要件や管理職への昇進条件として、TOEIC700~800点程度の英語力を求める企業は少なくありません。「英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019」によると、企業・団体のうち約82.6%が「今後のビジネスパーソンにとって重要な知識やスキル」として英語を挙げています。

TOEIC® Listening & Reading Testはリスニングとリーディングのみの試験であるため、高得点だからといって英会話ができるとは限りません。それでも、実用レベルの英語力を備えているかどうかの判断基準として、TOEIC800点は1つの目安になっています。

TOEIC800点取得にかかる勉強時間は?

TOEIC800点を取るために必要な勉強時間は、受験者の現在の英語力によって異なります。

Oxford University Pressの「A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success」によると、TOEIC850点を取得するためにかかる勉強時間の目安は以下の通りです。

  • 現在のスコアが250点の場合、1,450時間
  • 現在のスコアが350点の場合、1,225時間
  • 現在のスコアが450点の場合、975時間
  • 現在のスコアが550点の場合、725時間
  • 現在のスコアが650点の場合、500時間
  • 現在のスコアが750点の場合、275時間

TOEIC850点を目標とした場合であるため、800点より少しハードルは高いものの、数値として参考にはなるでしょう。現在TOEIC450点の人が1日3時間の勉強を行う場合、850点に到達するには1年弱(325日)の勉強期間が必要という計算になります。

1日3時間の勉強は難しそうだと感じるかもしれませんが、忙しい社会人や学生でもすきま時間を有効活用すれば意外と確保できるものです。ただし、限られた時間のなかでTOEIC800点という高い目標を達成するには、リスニング・リーディングそれぞれで求められる能力を効率よく身につける必要があります。

費用をかけたくないからと独学にこだわってしまうと、結局時間も費用も多くかかってしまうことがあるので注意しましょう。

TOEIC800点を取得するための勉強法

ここでは、TOEIC800点を取るための具体的な勉強法として、以下5つのポイントを解説します。

  • TOEIC頻出単語をマスターする
  • 苦手パートをなくす
  • 長文のリスニングに慣れる
  • リーディングスピードを上げる
  • TOEICの出題形式に慣れる

順番に見ていきましょう。

TOEIC頻出単語をマスターする

TOEICに限らず、英語学習のカギとなるのが語彙力です。リスニングやリーディングの際、なじみのない単語が出てくればそれだけで正解するのが難しくなるでしょう。特にTOEICはビジネスシーンを題材とした問題が多いため、覚えるべき英単語がある程度絞られています。800点以上を目指すのであれば、TOEIC対策用の単語帳などを使って頻出単語はマスターしておきましょう。

単語を覚える際には、ただ和訳を覚えるだけではなく、リスニングの際に瞬時に理解できるよう発音も含めてマスターしておくのが理想です。音声つきの単語帳を使って何度も繰り返し学習し、瞬時に意味を理解できるレベルに引き上げましょう。

苦手パートをなくす

TOEICで800点以上を目指すなら、大きな取りこぼしは避けたいところです。得意な部分を伸ばすことも大切ですが、800点という高得点を達成するにはバランスのよい英語力が求められます。特定のパートで大きくスコアを落とせば、その他のパートでの挽回が難しくなります。

スコアの伸び悩んでいる苦手なパートがあるなら、重点的に対策して克服しておきましょう。まずはリスニングとリーディングに分け、どちらのほうが伸びしろがあるか把握することが大切です。模試などを解いて想定スコアを算出し、大きくスコアを取りこぼしているパートがないかチェックしましょう。

長文のリスニングに慣れる

TOEIC800点を目指すなら、長文のリスニング問題が出題されるPart3やPart4でもしっかり得点していく必要があります。学校教育ではリーディングに比重が置かれる傾向にあるため、リスニングに苦手意識がある方もいるでしょう。日頃から長文のリスニングを行い、1度でしっかり聞き取る力をつける必要があります。

リスニングは「音声知覚」と「意味理解」という2ステップで成り立ちます。リスニングが苦手という方は、音声を聞き取るための「音声知覚」に集中してしまい、聞こえた内容の「意味理解」にまで至っていないケースが多く見られます。長文のリスニング問題で正解するためには、「音声知覚」は無意識レベルで行い、脳のワーキングメモリの多くを「意味理解」に割く状態にすることが大切です。

音声知覚と意味理解の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

社会人が英語を話せるようになるには英会話の5STEPが重要!練習方法も紹介!

「音声知覚」を無意識に行うためには、個々の発音を聞き取るのはもちろん、単語同士がくっついて生じる「リンキング」や「リダクション」といった音声変化のルールも体得しておく必要があります。

英語の発音やリズムの習得に効果的な勉強法としては、シャドーイングが挙げられます。シャドーイングとは、音声を聞いたあとに少し遅れてマネをするトレーニングです。聞いた直後にマネをすることで、英語特有の発音やリズムに近づけることが可能になり、脳内にさまざまな音声パターンが蓄積されていきます。自分でマネができるほど慣れ親しんだ音やリズムであれば、無意識レベルで自然に聞き取ることが可能です。

TOEICのリスニングでは、長文のアナウンスやナレーションも1度で聞き取る必要があります。「音声知覚」を無意識レベルで処理し、「意味理解」に集中することで長文のリスニング問題もしっかり得点できるようになるでしょう。

リーディングスピードを上げる

TOEICのリーディング問題では、時間が足りずにスコアが伸び悩む受験者が少なくありません。TOEIC800点を取るためには、時間内にすべての問題を解き終われるようリーディングスピードを上げる必要があります。そのためには、英文を読み進めては戻って和訳する「返り読み」ではなく、英語の語順のまま理解できるようになることが大切です。

英語を語順通りかつスピーディーに読むためにも、前述のシャドーイングは効果的です。シャドーイングは英語の音声をそのままマネするトレーニングであるため、聞こえてきた順番に英語を理解する必要があります。TOEICの問題集や単語帳などの音声を使ってシャドーイングを繰り返せば、TOEIC特有の文章に触れながらリスニング力・リーディング力を同時に鍛えられるでしょう。

文章が難しい場合はいきなりシャドーイングをするのではなく、まずは知らない単語やイディオム、構文などを確認することで内容を理解しましょう。文章の意味や構造をしっかり理解したうえでシャドーイングを繰り返せば、知識がより深く定着します。さまざまな文章構成のパターンに慣れることで、リーディングスピードは大きく向上するはずです。

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TOEICの出題形式に慣れる

TOEICの出題形式は毎回同じであるため、問題構成に慣れることである程度のスコアアップが可能です。リスニングセクションは約45分間で100問、リーディングセクションは75分間で100問を解く必要があります。

リスニングセクションはPart1~Part4、リーディングセクションはPart5~Part7となっており、各パートの問題数や出題内容は以下の通りです。

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パート問題の種類問題数詳細
Part 1写真描写問題6問1枚の写真について放送される4つの短い説明文のうち、写真をもっとも的確に描写しているものを選ぶ。
Part 2応答問題25問1つの質問または文章とそれに対する3つの答えが放送される。設問に対してもっともふさわしい答えを選ぶ。
Part 3会話問題39問2人または3人の人物による会話が放送される。問題用紙に印刷された設問と解答を読み、4つの答えのなかからもっとも適当なものを選ぶ。
Part 4説明文問題30問アナウンスやナレーションのようなミニトークが放送される。問題用紙に印刷された設問と解答を読み、4つの答えのなかからもっとも適当なものを選ぶ。
Part 5短文穴埋め問題30問不完全な文章を完成させるために、4つの答えのなかからもっとも適当なものを選ぶ。
Part 6長文穴埋め問題16問不完全な文章を完成させるために、4つの答えのなかからもっとも適当なものを選ぶ。各長文には設問が4問ずつある。
Part 71つの文書・複数の文書54問いろいろな文書が印刷されている。設問を読み、4つの答えのなかからもっとも適当なものを選ぶ。各文書には設問が数問ずつある。

参考:TOEIC「テストの形式と構造

特にリスニングのPart3・Part4については、問題文を先に読むことで内容を予測するといったテクニックによってスコアを伸ばす人もいます。このようなテクニックを使いこなすには出題形式に慣れておく必要があるため、公式問題集などを使ってしっかり練習しておきましょう。

TOEIC800点を目指してみよう

本記事では、TOEIC800点を取るために必要なリスニング・リーディングのレベルを解説するとともに、ほかの英語検定資格と比較しました。また、TOEIC800点を取得するための勉強時間の目安や効率的な学習方法などについてもご紹介しました。

TOEIC800点を取得するには、リスニング・リーディングともに高いレベルが求められるものの、記事内で解説した通りネイティブレベルの英語力が求められるわけではありません。シャドーイングなどのトレーニングを繰り返し、リスニングにおける「音声知覚」を無意識に行う力や、リーディングにおける「英語を語順通りに読む力」を鍛えれば、十分到達できる目標だといえるでしょう。

TOEIC800点を取得すれば、就職活動や転職活動、キャリアアップに活かせる可能性が高いため、今後の人生において大きなプラスになるはずです。

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