TOEICはビジネス英語の力を証明する試験として評価が高く、多くの社会人にとって重要です。
しかし、「TOEICのスコアがなかなか上がらない」「TOEICの復習がうまくできない」と悩む方も多いのではないでしょうか?
TOEICのスコアを効率よくアップさせるためには、正しい復習方法を身につけることが不可欠です。
そこで、本記事ではTOEICの復習法をパート別に紹介し、スコアアップのための学習法を徹底解説します。
忙しいビジネスマンの方でも実践しやすい内容を取り入れているので、ぜひ参考にしてください。
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TOEICは復習が肝心!
TOEICの問題に取り組んだ後は、解きっぱなしにはせず復習することが非常に重要です。
TOEICの演習問題を解いてみると、全くわからなかった問題や一度学習したはずなのに解けなかった問題など、自分が苦手とする問題に気づくきっかけを得られます。
しかし、そうした問題をきちんと復習しておかないと、TOEICのスコアを上げることにはつながりません。
TOEICの復習には次の3つの効果があります。
- 解ける問題が増える
間違った問題を見直し、次の問題に備えられる - 問題パターンを見抜ける
TOEICの出題パターンを理解し、解答スピードや正答率を上げられる - 解き方のコツがつかめる
それぞれの問題を細かく見直すことで、スムーズに問題を解けるようになる
実践的に問題を解くだけでなく、復習を通してそれぞれの問題にじっくり向き合うことで、効率的にスコアアップにつながるのです。
また、復習の重要性を証明する科学的データの一つに、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの「忘却曲線(The Forgetting Curve)」があります。
忘却曲線は、人が新しい情報に触れてから1日経つまでに一気に記憶が抜け落ち、6日が経つ頃にはほとんどの記憶がなくなってしまうことを示しています。
しかし、復習をすれば記憶の維持に効果的で、忘却を防ぐことが可能です。
つまり、TOEICの復習をすることは学びを定着させることにつながるのです。
以下で詳しく効率的な復習方法を解説していくので、スコアアップにつなげていきましょう。
TOEIC公式問題集リスニングパートの復習方法
TOEICの復習を網羅的に行うには、「TOEIC公式問題集」を利用した復習が最適です。
リスニングパートの各パートの復習では、下記の学習法が有効となります。
- 【Part 1 & Part 2】ディクテーション
- 【Part 3 & Part 4】シャドーイング
本章では、リスニングパートに有効な学習法をそれぞれ詳しく解説します。
Part 1とPart 2はディクテーションで復習する
Part 1の写真描写問題とPart 2の応答問題の復習を進める際は、ディクテーションが効果的です。
「ディクテーション」とは、聞こえた内容をそのまま書き取っていく練習方法です。
この方法は、発音の知識だけでなく、語彙や文法知識を定着させるのにも効果があります。
ポイントは自分のディクテーション内容をスクリプトとよく比較し、できなかった部分をきちんと整理していくことです。
三人称単数現在のSが抜けていたり、過去分詞形の形を誤って書き取ったりしていないかなどを細かく確認し、自分の弱点がどこかを詳しくチェックしましょう。
単語や熟語などの聞き取りができていなかった場合は、語彙力不足が理由なのか、それとも「get up(ゲラップ)」のように単語同士のつながりで音が変化するもの(=リエゾン)の知識不足が理由なのか分析することも重要です。
ディクテーションでの復習をする際は、ダラダラと取り組むことがないよう「音声を流すのは3回まで」「正答率が高いパートに関しては書き取りをせずに脳内で音声を文字化する」のようにルールを決めて取り組むのがおすすめです。
限られた学習時間をできるだけ苦手なところに回せるよう、復習の進め方を工夫しましょう。
下記の記事では、ディクテーションで聞き取れない原因と対策についても詳しく解説しています。
ディクテーションでの復習に取り組む前にぜひご覧ください。
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Part 3とPart 4はシャドーイングで復習する
Part3の会話問題とPart 4の説明文問題については、シャドーイングで復習しましょう。
「シャドーイング」とは、聞こえた英語をまるで音声の影(シャドー)のように追いかけて真似して発音するトレーニング方法です。
聞こえた音声を忠実に再現するために、英語独特のリズムや発音に集中して音声を聞くようになるため、リスニング力の向上を期待できます。
シャドーイングの手順は、下記の通りです。
- まずは音声のみを聞く
- 英文スクリプトを見ながら音声を聞く
- 1文ずつ区切ってリピートする
- 音声に合わせて音読(=オーバーラッピング)する
- 英文を見ながら音声に少し遅れてシャドーイングする
- 英文を見ないで英語の音声だけを頼りにシャドーイングする
1文ずつ区切ってリピートする際には、和訳も参照して文章の意味をよく確認しましょう。
Part 3とPart 4では、Part 1やPart 2に比べて長さのあるリスニング問題が登場し、問題のペースについていく必要があります。
シャドーイングを実践すると、ネイティブのリズムやイントネーションに慣れるだけでなく、会話スピードにも慣れるため、Part 3やPart 4のような長い英文でもスムーズに聞き取れるようになります。
慣れるまではうまくできないこともありますが、間違った問題ほど入念に練習を繰り返し、これから解いていく問題に備えましょう。
下記の記事では、シャドーイングのやり方について詳しく解説しています。
シャドーイングをはじめる前に、ぜひご一読ください。
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TOEIC公式問題集リーディングパートの復習方法
リーディングパートの各パートでは、下記の方法で復習すると効果的です。
- 【Part 5】文法知識の強化
- 【Part 6】音読
- 【Part 7】精読
本章では、リーディングパートの復習方法をそれぞれ詳しく解説します。
Part 5は文法知識の曖昧なところを復習する
Part 5の短文穴埋め問題は文法知識や語彙力を問うものなので、文法や語彙力の強化が求められます。
問題を解いた後は、間違えた問題や自信がないまま解答した問題を確認して、何が理解できていなかったかを徹底的に洗い出しましょう。
特定の文法知識が不足していれば、文法解説動画を活用してしっかり「理解」できるよう学習を進めることが重要です。
間違えた文法項目や単語はノートにまとめてリスト化しておき、繰り返し見ることで定着しやすくなります。リストは試験直前の見直しにも役立ちます。
文法書や単語帳なども活用して、わからない部分をそのままにしないようにしましょう。
Part 6は音読で復習する
Part 6の長文穴埋め問題には音読での復習がおすすめです。
Part 6はPart 5同様、語彙や文法知識を問う問題ですが、ある程度の長さのある文章形式なので、音読を取り入れてフレーズや単語の使い方を文脈と合わせて覚えるのが効果的です。
目で文章を追って確認するだけでなく、声に出してみることで単語やフレーズを耳からもインプットできます。
音読の際は、単に読むのではなく英文の内容を頭の中で思い浮かべながら音読するようにすると、英語の語順のまま意味を理解する力が養われます。
音読の前にはスクリプトや和訳もチェックして、文章全体の意味をきちんと確認してから取り組むようにしましょう。
下記の記事では、1分間に処理できる単語数を意識して実践する音読トレーニングについて詳しく解説しています。
具体的な音読トレーニングの手順も解説しているので、あわせてお読みください。
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Part 7は精読で復習する
1つの文書や複数の文章を読み解く問題が続くPart 7については、細かく読み込む精読での復習を行いましょう。
Part 7の英文には下記の要素が詰まっています。
- 単語・語句
- パラフレーズ(=言い換え)
- 構文
- 文構造
- 修飾関係
試験本番ではPart 7は時間を気にしながらスピード重視で進める必要がありますが、復習の際は異なります。
精読で、単語の意味を細かく調べたり、うまく意味を把握できない英文の構造を細かく分析したりして、文章を深く理解するように努めましょう。
本文だけでなく、設問や選択肢まで細かく読み込むことで設問パターンや文章パターンに気づけたり、Part 7でよく出る決まり文句を捉えたりもできます。
解説もじっくり読んで、「なんとなく」で理解する部分をなくす作業を進めることで、本番で力を発揮できるようになります。
Part 7の文章は試験問題としてしっかり練られて作られたものなので、このパートで丹念に読み込みをすると、やがてPart 1〜Part 6の問題にも通用する英語力が身についたことを実感できるようになるはずです。
最も復習に時間がかかるパートではありますが、その効果は非常に大きいので根気よく取り組んでください。
公式問題集以外のTOEIC問題集にも効果的な復習方法
TOEICの勉強をする際には、公式問題集のみに限らず、さまざまな問題集を使って学習を進めていることでしょう。
この章では、公式問題集にとどまらず、他のTOEIC対策用教材を使ったときにも役立つ復習の効果を高める6つのポイントをまとめていきます。
下記のポイントをおさえて復習の効果を高めましょう。
- 間違えた問題を確認する
- 得意なパートと苦手なパートを把握する
- リスニングパートはシャドーイングする
- リーディングパートは音読と再読をする
- テクニックや時間配分を意識する
- 一冊の問題集を徹底的にやる
それぞれ詳しく解説します。
TOEICの復習でやるべきこと①:間違えた問題を確認する
復習で間違えた問題を確認することは基本ですが、一度間違えた問題は何度も繰り返し確認して、問題ごと覚えるくらいまでチェックしましょう。
記事冒頭でも紹介した通り、人間の記憶は時間とともに薄れてしまうものです。
問題を解いてすぐに復習していても、時間が経てばその理解が曖昧になっていることもあります。
間違えた問題には付箋でマークしておき、定期的にその問題を解き直して「復習の復習」の機会をとれるように意識しましょう。
間違えた単語や文法事項もリストにしておき、定期的に見直す癖をつけておくのも有効です。
リストはノートにまとめるのも1つの方法ですが、スマートフォンのメモ帳機能を利用すると、電車の移動中やちょっとした待ち時間などでも復習ができて便利です。
同じミスを繰り返さずに着実に得点に変えていくための学習をしましょう。
TOEICの復習でやるべきこと②:得意なパートと苦手なパートを把握する
自分の得意なパートと苦手なパートを把握することは、効率的に学習を進めていくうえで重要なことです。
「なにがわからないかわからない」状態では、状況に合ったぴったりの学習法を探り当てることが難しくなります。
自分の弱点がわかっていれば、それを克服するための学習方法の実践も進めやすくなります。
特にTOEIC800点以上を目指すのであれば、苦手な分野をしっかりカバーすることが重要です。
効率よくスコアアップを目指すために、自分の得意・不得意がどこなのかしっかりと把握して、苦手なパートの復習に多くの学習時間を割きましょう。
TOEICの復習でやるべきこと③:リスニングパートはシャドーイングする
TOEIC公式問題集での復習法でも、リスニングパートの復習にはシャドーイングが効果的であると紹介しました。
さらにリスニングパートでのスコアアップを狙うなら、シャドーイングの際に次の2つの手順を加えてみるのがおすすめです。
- 自分の声を録音してチェックする
- 再生スピードを速めてシャドーイングする
自分のシャドーイングを録音し、録音した音声で発音やイントネーションの正確度をチェックすると、より細かく発音の修正ができ、リスニング力アップへの効果を高められます。
これは、発音できる音が増えると、聞き取れる音が増えていくからです。
また、TOEIC800点以上に達したら、音声の再生速度を1.2〜1.5倍ほどにしてシャドーイングに挑戦するのも効果があります。
復習の負荷を大きくして学習に取り組むことで高得点を目指しましょう。
TOEICの復習でやるべきこと④:リーディングパートは音読と再読をする
リーディングパートは音読や再読もして、文章を速く読むための訓練をしましょう。
「音読」は1文ずつ声に出して読むこと、「再読」は文章全体を頭から最後まで一気に読み直すことをいいます。
TOEIC公式問題集を使った復習で解説した通り、リーディングパートは「精読」をして復習するのが基本です。
精読を終えたら、確認した英文の内容を頭に思い浮かべながら、1文ずつ音読します。
1文1文スムーズに読めるまで繰り返し練習しましょう。
内容をイメージしてスピードも速く読めるようになったら、次は再読です。
今度は、文章全体を頭から最後まで一気に意味をイメージしながら読みましょう。すでに精読と音読で文章理解が進んでいるため、再読はスムーズに読み進められるはずです。
再読は10〜20回ほど繰り返すと効果的です。1日でこなす必要はないので、1日5回読むといったように分けて進めるとよいでしょう。
音読や再読までを復習のステップに組み込むと、学んだ文法知識や語彙が定着し、新たに演習問題に挑戦した時にその力を活かせるようになります。
TOEICの復習でやるべきこと⑤:テクニックや時間配分を意識する
TOEICで高得点を狙うには、英語力を磨くだけでなく、試験の構成を理解して速く解くためのテクニックや時間配分を意識することが重要です。
特に、リーディングパートでは時間が足りなくなることがよくあります。
問題を解き終えて「時間が足りなかった」と感じる場合は、どの問題で時間がかかっているのか特定し、どうすれば時間を短縮できるかを考えてみましょう。
たとえば、リーディングセクションに使える時間短縮のテクニックにはスキミングやスキャニングがあります。
スキミングとは、文章のおおまかな意味をつかむために文章全体にざっと目を通す読み方のことで、スキャニングは特定の情報を文中に探す読み方のことを指します。
どちらも試験で急にやろうとしても難しいので、復習の際に練習しておきましょう。
次回の試験に向けてテクニックを磨き、時間配分を見直してみることは重要な復習項目の1つです。
下記の記事では、TOEICでの解答テクニックについても解説しています。
興味がある方はこちらの記事もあわせてお読みください。
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TOEICの復習でやるべきこと⑥:一冊の問題集を徹底的にやる
TOEICのスコアアップには、一冊の問題集に徹底的に取り組むことが非常に効果的です。
繰り返しお伝えしていますが、人間の記憶は時間とともに薄れてしまいます。
一度解いた問題も数ヶ月後に解き直してみると、また同じ間違いをしてしまうことがよくあります。
問題集は最低でも2周はしましょう。これはTOEIC公式問題集についてもいえることです。
完璧に内容を理解できたら次の問題集に移るようにして、学習を積み重ねていきましょう。
問題を覚えるくらいやり込んだ時にはスコアも上がり、英語力が上がったことを実感できるはずです。
TOEIC試験直前の復習方法
TOEIC試験の直前は、これまで取り組んだ学習内容を復習して最後の仕上げをしていきましょう。
時期ごとの復習内容は、下記を目安に行うとスムーズです。
- 試験本番3ヶ月〜1ヶ月前:パートごとに問題を復習してTOEICのパターンに慣れる
- 試験本番1ヶ月〜2週間前:語彙や文法の強化と苦手の克服を意識する
- 試験本番1〜2週間前:演習問題で間違った問題を復習して最終チェックする
本章では、それぞれの取り組み方について詳しく紹介します。
試験本番3ヶ月〜1ヶ月前|パートごとに問題を復習してTOEICのパターンに慣れる
試験本番3ヶ月〜1ヶ月前は、パートごとに問題の復習を進めて、各パートの出題パターンを把握することを意識しましょう。
間違った問題をしっかり見直しながら、自分がひっかかりやすい問題パターンや出題傾向をつかんで、本番でミスをしないように準備します。
試験本番1ヶ月〜2週間前|語彙や文法の強化と苦手の克服を意識する
試験の1ヶ月〜2週間前には、語彙や文法の強化に焦点を当て、特に苦手な部分を集中的に復習しましょう。
学習したはずなのに理解が曖昧に感じたところは、文法書も確認してもう一度理解を深められるよう学習に取り組むと効果的です。
語彙や文法の強化は、短期間でも集中的に復習すればスコアアップが期待できます。
特にPart 5やPart 6での正答率や解答スピードのアップにつながり、Part 7に十分な時間を確保できることにもつながります。
試験本番1〜2週間前|演習問題で間違った問題を復習して最終チェックする
試験本番1〜2週間前には、過去に解いた問題集や演習問題を再度解いて、間違った問題を徹底的に復習しましょう。
この時期は、特に苦手分野に焦点を当てることで効率的に仕上げの復習ができます。
これまでの復習で作った単語リストを見直しておくことも効果的です。
また、過去に問いた予想・演習問題を時間制限を設けて一通り解き、各パートの時間配分を最終確認することもおすすめします。
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TOEICのスコアアップのためには、復習を徹底的に行うことが不可欠です。
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