日本語で「考える」という言葉は様々な意味合いで用いられますが、英語ではニュアンスによって使用される単語が異なります。「think」だけじゃない「考える」「思う」を表す単語を使いこなし、より自然な英語表現を身に付けましょう!
英語で「考える」は「think」だけじゃない?
みなさんは、「考える」を意味する英語をいくつご存じでしょうか?
日本語では、一口に「考える」と言っても、何かを思い浮かべたり、重要なことについて熟考したり、また結果を予想したりと、文脈や場面によって様々な意味合いを持ちますよね。英語では、ニュアンスの異なるそれぞれの「考える」に対して単語があります。
「考える」はどうしても「think」を使いがちですが、英語ではどの動詞を使うかで、意味が大きく異なってきます。「think」以外の考えている状態を示す英語とその使い方をおさえて、表現の幅を広げましょう!
この記事では、「consider」と「think」の違いなど、「考える」を表す英語をご紹介していきます。
英語で「考える」を表す表現①「think」「consider」
ここでは、「think」の代表的な用法を3つと、「consider」との違いを見ていきましょう。
「think」の用法
「think」の用法①「考える」
「think」は、単純に物事について考えている状態を表します。なお「~について考える」には、前置詞「of」または「about」が用いられますが、それぞれのニュアンスが少し異なります。
「of」は特定の事柄や人そのものについて考える様子を表します。そのため、「I was thinking of you.」は「あなたのことを想っていたよ。」と直接的な意味となります。
「about」は目的の事柄や人についてその取り巻く状況も含めて考える様子を表します。そのため、「I was thinking about you.」は「あなたのことについて色々と考えていたよ。」という意味となります。
単純に物事について「考える」と表現する「think」の使い方を例文で確認しましょう。
You are thinking too much. Take it easy!
考えすぎだよ。気を楽にしてね!
We’re gonna have a party at the bar next Friday. Are you up for it? ー Well, I’ll think about it.
来週の金曜日いつものバーでパーティがあるんだけど、参加しない? ー ちょっと考えておくね。
「think」の用法②「~だと思う」
一般的に自分の考えを伝える際、「think」を使います。根拠に基づいた意見よりは、主観的な考えを表すことが多いです。
Do you think we need to make a reservation for tonight?
今晩の予約をしておくべきだと思う?
同様に、確信はないがそう思うという際には、「feel」も使うことができます。
I feel Ian is interested in Chloe.
イアンってクロエのことが気になっていると思うんだよね。
「think」の用法③「~するつもりである」
「think」は、「~するつもりである」「~しようかと思っている」の意味で用いることもできます。まだ確定ではないがそうしたいと考えているといったニュアンスになります。
I am thinking of traveling in Southeast Asia this summer.
この夏東南アジアを旅しようかと考えているんだよね。
「consider」の用法
物事を考える際、「consider」と「think」は、その考えている度合によって使い分けられます。一般的に、「週末何をしようか考える」などといった場合は「think」を用いますが、大事なことなどを「よく考える」、また「考慮する」という場合は「consider」を用います。
I’m considering if I should study abroad.
留学すべきかどうかじっくり考えています。
また、「consider」の名詞は「consideration」となり、フォーマルなメールや手紙の締めとして使われます。
Thank you for your time and consideration.
ご検討頂きありがとうございます。
英語で「考える」を表す表現②「suppose」「guess」「suspect」「figure」
確信はないけれど「~だと思う」といった、控えめな「考える」にまつわる英単語をご紹介します。
「suppose」の用法
「suppose」は、「think」ほど自分の意見に対して自信や根拠はないが、「~だと考える・思う」というニュアンスで用いられます。
I suppose Hannah is busy. I called her but she didn’t pick up.
ハンナは忙しいんじゃないかな。電話したけど出なかったの。
「guess」の用法
「guess」は、「suppose」よりもさらに確信の度合いが低く、「多分~だと考える・推測する」という意味になります。カジュアルな英語で、当てずっぽうの考えを伝える時にも使われます。
I guess she is just running a bit late.
彼女はただちょっと遅れているだけだと思います。
「suspect」の用法
「suspect」には、確かな証拠があるわけではないが「~でないかと思う・疑う」という意味があります。内容は通常ネガティブなことが続きます。
I suspect Chris cheated in the exam. He wouldn’t get such a good grade.
クリスが試験でカンニングしたんじゃないかと思うんだよね。彼がそんないい点数を取るはずがないし。
「figure」の用法
「figure」もまた動詞で「~と考える・思う」という意味を持ちますが、上記の3つとは異なり、少しは根拠や情報がある様子を表します。確信はできないが、それらを基に自ら推測した「考える」となります。
I figured that you might be feeling sick today since you drank a lot last night.
昨晩飲みすぎていたから、今日は気分が良くないかと思ったよ。
なお日常会話では、「わかる」「解決する」などの意味がある句動詞、「figure out」としてよく用いられます。
It took me some time to figure out what she really wanted to say.
彼女が本当に言いたかったことがわかるまで少し時間がかかりました。
英語で「考える」を表す表現③「believe」「assume」
ここでは、自分の考えに自信があり、「~だと強く考える・思う」を意味する英語をご紹介します。
「believe」の用法
「believe」は「think」を強調した単語で、「(絶対に)~と考える・信じる」を意味します。自信持って考えを示す際に用いられますが、必ずしも確たる根拠に基づいた意見とは限りません。
I believe we should have more English-friendly restaurants for the 2020 Tokyo Olympics.
2020年東京五輪に向けて、英語対応のレストランを増やすべきだと思います。
「assume」の用法
「assume」も「believe」と同じく、「~だと強く考えている」という意味になります。とりわけ「assume」は、確証がなくとも「当然のことと決めてかかる」「思い込む」というニュアンスで使用されることが多いです。なお、その後に「しかしそうではない・なかった」と逆説が続くこともあります。
I assumed Victor was joining us today, but he didn’t show up.
ヴィクターも今日参加するものだと思っていたが、結局現れなかった。
英語で「考える」と言うには?まとめ
この記事では、「考える」にまつわる英単語をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
一般的な「考える」を表す際はその考えている「度合」で「think」と「consider」を使い分けましょう。
また、「~だと考えている・思う」という際は、「自分の意見に確信や根拠があるかないか」で英語を使い分ける必要があります。
「考える」=「think」であると思いがちですが、今回ご紹介したニュアンスの違いを身に付けて、状況に合った単語を使用したいですね!