英語は得意なはずだけど、「ASAP」や「FYI」などの省略表現となるとよく分からない、ということはありませんか?英語の頭文字や音を利用して綴られた省略表現は、慣れないうちは少し難しく感じるものです。今回は海外でよく使われる英語の省略表現を学んでいきましょう。
英語の省略表現を学ぼう
海外の人とメールやチャットでやり取りをしていると、「FYI」や「EOD」といった英語の省略表現に出会うことがありませんか?こういった表現は文字数やタイピングの手間が省けて便利ですが、意味を知らない表現を使われると少し混乱してしまいますよね。
この記事では、海外の方とやり取りをする上で最低限知っておいたほうがいい英語の省略表現をまとめました。仕事で海外の方とやり取りをされる方、海外に友人がいる方は必見です。
ビジネスシーンで頻出の英語の省略表記一覧①ノンネイティブでも使う、難易度が低い表現
まずは、ビジネスシーンでよく使われる英語の省略表現から見ていきましょう。
なお、当記事では英語を母国語としない英語スピーカーをノンネイティブ、英語を母国語とするスピーカーをネイティブと表現しています。
頻出度が高い省略表現
ASAP
「ASAP」は「as soon as possible」の省略表現で、「できるだけ早く」という意味です。急を要するビジネスの現場では「ASAP」という表現がよく飛びかっています。
FYI
「FYI」は「for your information」の省略表現で、「ご参考までに」という意味です。メールを転送する際や添付書類を送る際などによく使われる表現です。また、「FYIP」と表現されてることもあります。この「P」は「please」の意味です。
EOD
「EOD」は「end of day」の省略表現で、「終日中」という意味です。納品日や提出期限を指定する際によく使われる表現です。最近では海外の会社だけでなく日本の会社でもこのような表現を使うようになりました。ただ、「EOD」は就業時間内の終日なのか、一日の終日なのかが曖昧です。ビジネスで使用する際にはよく確認するようにしましょう。
頻出度が中程度の省略表現
ETA
「ETA」は「estimated time of arrival」の省略表現で、「予定到着時間」という意味です。出張のスケジュールを作成する際によく使われます。また、海外のウェブサイトで航空券を予約するときなどにもよく見られるので覚えておくようにしましょう。
TBA
「TBA」は「to be announced」の省略表現で、「追って連絡します」という意味です。こちらもスケジュールによく記載される表現で、未定事項を知らせる際に使用します。
KPI
「KPI」は「key performance indicator」の省略表現で、「重要業績評価指標」という意味です。従業員の給与やボーナスを決定する際に、目標達成の度合いを定義する指標を表します。例えば売上高や利益率、クレーム率、リピート率などです。KPIは企業によって異なります。最近では海外だけでなく日本の会社でも使用されるようになってきました。
ビジネスシーンで頻出の英語の省略表記一覧②ネイティブがよく使う、難易度が中程度の表現
つづいて、ネイティブがビジネスでよく使う英語の省略表現を見ていきましょう。ノンネイティブが使う表現よりも少し上級のため、相手が理解できずに勘違いしてしまうかもしれませんので、ノンネイティブに対して使うときは注意しましょう。
頻出度が高い省略表現
OOO
「OOO」は「out of office」の省略表現で、「休暇中」という意味です。外国の人と取引をする際、自動返信メールなどに「Today is my OOO day.」と記載されていることがあります。
FYF
「FYF」は「full year forecast」の省略表現で、「通年予測」という意味です。売上予測や製造計画を立てるときなどに使用されます。
AFK
AFKは「away from keyboard」の省略表現で、「少し席を外します」という意味です。リモートワークをする際に、自分のステイタスを知らせるときなどによく使用されます。
頻出度が中程度の省略表現
EOM
「EOM」は「end of message」の省略表現で、「以上」という意味です。長文メールの最後に使用されることがあります。
TYT
「TYT」は「take your time」の省略表現で、「ごゆっくり」という意味です。海外の同僚とチャットでやり取りをするときに使われる表現です。
KISS
「KISS」は「Keep it simple, stupid.」の省略表現で、「簡潔にしておきなさい」という意味です。1960年代に米国海軍で使用されていた言葉が転じて、現代では物事をシンプルに表現してほしいときに使用されるようになりました。そのままKISSと表現する以外にも、「KISS原則」のように使うこともあります。上司に「KISS」と言われたら、文字通りの意味でとらえないように。
日常生活で頻出の英語の省略表記一覧①ノンネイティブでも使う、難易度が低い表現
ビジネスで使われる省略表現を覚えたら、次はSNSやショートメッセージなど日常生活で使われる表現を見ていきましょう。まずはノンネイティブもよく使う難易度が低い表現をご紹介します。見た目から容易に判断できることが多いので、さくっと学んでしまいましょう。
頻出度が高い省略表現
数字やアルファベットの音を利用したもの
「4」「8」「U」「IC」「K」「N」「R」「Y」などは、それぞれ「for」「eight」「I see.」「OK.」「and」「are」「why」の省略表現で、数字や文字の読みを利用しています。このような省略表現はメールではなくSNSやチャットの日常会話などによくみられる表現です。
使用例:
英文:W8 4 U.(Wait for you.)
和訳:待ってるからね。
b/c・cuz
「b/c・cuz」は「because」の省略表現です。こちらも友人とのチャットなどには頻発する表記です。
bf・gf
「bf・gf」は「boy friend・girl friend」の省略表現です。
gn
「gn」は「good night」の省略表現です。tk「take care」と一緒に使ったりもします。
頻出度が中程度の省略表現
IDK
「IDK」は「I don’t know.」の省略表現で、「わからない」という意味です。同じ意味で「Dunno」といったりもします。
OMG
「OMG」は「Oh my God.」の省略表現で、「信じられない・嘘でしょ・まじか」という意味です。
MRP
「MRP」は「maximum retail price」の省略表現で、「最大小売価格」という意味です。インドではほとんどの商品に「MRP」が印字されており、「MRP」よりも高い値段がつけられないようになっています。
日常生活で頻出の英語の省略表記一覧②ネイティブがよく使う、難易度が中程度の表現
最後はネイティブがよく使う日常生活での省略表現です。見た目からは想像がつかない意味ばかりですので知っているとかっこいいですね。
頻出度が高い省略表現
lol
「lol」は「laughing out loud」の省略表現で、「大笑い」という意味です。日本で文末に使用する(笑)のようなものです。同じ意味で「lrl」「laughing really loudly」と表現される場合もあります。
XOXO
「XOXO」は「hug and kisses」の省略表現で、「大好き」という意味です。相手への愛情を表すときに使います。「X」は二人の唇がキスしている様な形だからキス、「O」は二人が腕でハグしている様な形だからハグを意味しています。「XOXO」は単語の頭文字ではないので、厳密には絵文字の類に入るのですが、ネイティブとのやり取りではよく使われる表現なのでご紹介しました。
頻出度が中程度の省略表現
ELI5
「ELI5」は「Explain me like I’m 5.」の省略表現で、「私が5歳だと思って説明してみて」という意味です。相手に難しい話を分かりやすく説明してもらう際に使用します。
IDGAF
「IDGAF」は「I don’t give a fuck.」の省略表現で、「気にしないよ」という意味です。イギリスの女性歌手Dua Lipa(デュア・リパ)の曲名にもなっています。
英語の省略表記まとめ
この記事では英語の省略表記をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
言葉は伝わってこそ意味がありますので、ネイティブがよく使う表現をたくさん知っているからといって、それをノンネイティブに使いすぎるのはあまりよくありません。相手の理解度に応じて使用していきたいところですね。