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「unless」の正しい使い方|unlessは全てif not に置き換えられるのか?

意味がイコールだと思っている人も多いunlessとif not。ネイティブでないと、このunlessとif notの微妙な使い方の違いを理解できないのでしょうか?いいえ、そんな事はありません。この記事ではその微妙な違いと使い方についてお伝えしていきたいと思います。

もくじ

unlessとは?unlessの使い方

unlessは、「〜でない限り」「〜しない限り」という意味の接続詞です。

早速、例文を見てみましょう。

英文:We’re going to miss our train unless we take a taxi.
和訳:タクシーに乗らないと電車に乗り遅れるよ。

英文:We’ll go for a picnic tomorrow unless it’s raining.
和訳:明日雨が降らなければピクニックへ行こう。

英文:I can’t get the answer unless you give me hint.
和訳:ヒントをくれないと答えられない。

このように、unlessの後には肯定文が用いられています。
unlessを見落としてしまうと全く逆の意味になってしまうので、気をつけなければいけませんね。

if notとは?if notの使い方

if…notは「〜でないとしても」「もし〜でないとするなら」という意味があります。

例文を見てみましょう。

英文:You’ll be late for a school tomorrow if you are not going to bed now. 
和訳:今ベッドに行かないと(早く寝ないと)明日学校に遅刻するよ。

英文:Let’s go for a picnic if it’s not raining. 
和訳:もしも雨が降らなければピクニックへ行こう。

英文:I’ll be surprised if he doesn’t come on time.
和訳:彼が時間通りに来なければ驚きだ。

if…notなので否定文が後には続いていますね。 

unlessとif notの使い方の違い

さて、それではunlessとif…notの違いとは一体何なのでしょうか。

例文で見てみましょう。

英文:I’ll go out jogging unless it’s rain.
和訳:雨が降らなければジョギングに行ってくるよ。

英文:I’ll go out jogging if it doesn’t rain.
和訳:雨が降らなければジョギングに行ってくるよ。

この二つの文章の意味は同じです。unlessとif…notを置き換えても成り立つ文章です。

ではこの文章はどうでしょう?

英文:Let’s eat Japanese food tonight unless you want to eat something else.
和訳:今夜は日本食を食べようよ。他に食べたいものがなければ、だけど。

実はこの文章はif…notですんなり置き換えることはできない文章なのです。

✖️英文:Let’s eat Japanese food tonight if you don’t want to have something else. 
和訳:今夜は日本食を食べようよ。もし他のものを食べたくないなら、だけど。

…よく意味がわからない文章ですよね?
「他のものを食べたくないなら、日本食にしない?」
意味がわからないでもないですが、少し不自然な表現です。

もしif…notを使う場合はこうなります。

英文:Let’s eat Japanese food tonight. But if you want to have something else, we don’t have to have Japanese food.
和訳:今夜は日本食を食べようか。でももし他に食べたいものがあれば、別に日本食じゃなくてもいいよ。

これなら、伝わりますね。

もう一つ例文です。

英文:I’ll be surprised if he doesn’t comes on time.
和訳:もし彼が時間通りに来なければ驚きだ。

先程の「if…not」の例文ですが、これは逆に「unless」に置き換えることはできません。

✖️英文:I’ll be surprised unless he comes on time.
和訳:彼が時間通りに来ない限り驚きだ。

意味を解釈しようとすると解釈できなくもない文章です。
「彼が時間通りに来ない限り」という事は「(いつも時間通りに来る)彼が時間通りに来ない限り驚きだ。」と言っているようにも思えますが、とても不自然です。
なぜなら、驚く要因を「彼が時間通りに来ないことのみ、驚く。」と限定しているからです。

if…notの場合、驚く要因は限定されません。「パジャマで来ても驚く」し「躍りながら来ても驚く」し、「もし時間通りに来なければ驚く」のです。

ですが、「〜でない限り」と限定しているunlessの場合の驚く要因は「唯一、彼が時間通り来ないことが、驚く。」のです。
「パジャマで来ようが、躍りながら来ようが全く驚かないけれど、時間通りに来ないことに限り、驚く。」と言うようなニュアンスになってしまうのです。

unlessとif notの使い方 まとめ

unless=if…notという教え方は、1993年まではよく使われていたそうです。
1993年に行われたセンター試験の英語の文法問題でのあまりの正答率の低さにこの問題が脚光を浴び、1994年以降は、unless≠if…notという教え方に変わってきたそうです。

なので、今でもunlessをif…notと置き換えられると覚えている方も多くいると思います。

「A unless B」「Bでない限りAだ。」
「A if not B」「BでなければAだ」

unlessの場合は前提となる文があり、その中で例外的要素を強調するように使うことが多いです。そのため意味の重点が「主節」にあります。
それに対しif…notの場合は、意味の重点が「従節」にあるのです。


最後にもう一度この例文を見てみましょう。

英文:I’ll go out jogging unless it’s rain.
和訳:雨が降らない限り、ジョギングに行ってくる。
→“ ジョギングに行くこと ”(主節)が強調される。

英文:I’ll go out jogging if it doesn’t rain.
和訳:雨が降らなければジョギングに行ってくる。
→” 雨が降らなければ “(従節)に重点がある。

いかがだったでしょうか?
unlessとif…notの違いについて、ご理解いただけたでしょうか?

置き換えることができる場合もありますが、unless≠if…notだということは頭に入れておきましょう。

終わりに

Age is something that doesn’t matter,unless you are a cheese.
(年齢は全く重要ではない、あなたがチーズでない限りは。)

ルイス・ブニュエルの言葉

Maho|監修者
カリキュラム責任者
慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒。新卒で航空会社に入社し、CAとして国内線・国際線に3年間乗務。その後、海外で生活しながら本格的に英語を学びたいという想いから、夢だった大学院留学を決意。オーストラリアに渡り、応用言語学・英語教授法(TESOL)修士号を取得。株式会社プログリットで英語コンサルタントを経て、現在はカリキュラム責任者としてプログリットのカリキュラム開発を行う。
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