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TOEIC高得点でも英会話ができない?その理由とスピーキング力を伸ばす学び方

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TOEICで800点を超えた。リスニングも読解もある程度できる――
それなのに、いざ外国人と話す場面になると口が動かない。
「伝えたいことがあるのに言葉が出てこない」「話すと文法がめちゃくちゃになる」「頭では英語が浮かんでいるのに…」

こんなふうに感じたことはありませんか?

実はこの悩み、TOEIC中〜高得点者に共通する“あるある”です。あなたの英語力が足りないのではなく、“TOEICと英会話は別モノ”**ということをまず理解する必要があります。

このページでは、TOEICは取れたのに英語が話せない理由と、そこから抜け出すために本当に必要なトレーニング方法を、わかりやすく解説します。

TOEIC高得点でも話せない人が多い理由

多くの日本人学習者は、受験英語やTOEIC対策を通じて「読む・聞く」能力(インプット)はしっかり鍛えられています。しかし、「話す・書く」(アウトプット)は軽視されがちです。

TOEICはリスニングとリーディング中心の試験ですので、スピーキング力を測る機会がほぼありません。
そのため、以下のようなギャップが生まれます。

TOEICでできること英会話で必要なこと
文法や語彙を理解するとっさに言葉を組み立てて話す
リスニングで意味を取る相手の意図をくみ取り、返答する
正解を選ぶ問題に慣れている間違えながらでも伝える勇気が必要

このように、TOEICと英会話は「同じ英語」でも求められるスキルがまったく違うため、スピーキング力が伸び悩むのは当然のことです。

TOEICスコアとスピーキング力のギャップに悩むあなたにとって、今必要なのは「別の方向からの学び方」です。

なぜTOEIC学習だけでは英会話力が伸びないのか?

TOEICのスコアは高い。英文も読めるし、ある程度は聞き取れる。
しかし、会話となるととたんに言葉が出てこない。この現象に心当たりのある方は多いはずです。

このギャップの正体を理解することが、「話せる英語」に向けた第一歩となります。
以下では、TOEIC中心の学習がスピーキング力に直結しにくい理由を3つの側面から解説します。

1. TOEICはインプット型の試験であり、アウトプット力を問わない

TOEICは、主にリーディングおよびリスニングの能力、すなわち英語の受容スキル(インプット)を評価する試験です。一方、英会話に求められるのは表現力・応答力・瞬時の構文構築力(アウトプット)です。

たとえば、以下のような違いがあります。

スキルTOEICが測る力英会話で求められる力
単語・文法の知識理解して正答できるかとっさに使いこなせるか
リスニング正しく聞き取る力意図を汲み、即座に反応する力
読解内容把握力要点を簡潔に説明・共有する力

つまり、TOEICの高得点=話せる、とは限らないのは当然であり、そこに「学習の盲点」があります。

2. 「理解できる」ことと「話せる」ことは全く別の能力である

多くの学習者が陥るのが、知識レベルで英語を理解していても、それを話せないという課題です。

これは、以下のような“認知の階層差”によって説明できます。

  • 理解(Input):英文を読んだり聞いたりして意味を把握できる
  • 再現(Recall):文法や語彙を試験問題で使える
  • 運用(Production):実際の会話で瞬時に組み立てて発話できる

英会話ではこの最も高次の「運用レベル」が必要ですが、TOEIC対策では主に「理解〜再現」までの訓練にとどまっていることが大半です。
知っていることを“使える”に変えるプロセスを意識的に取り入れなければ、スピーキング力は伸びません。

3. 「聞けるのに話せない」状態の正体は、瞬発力と運用経験の不足

ビジネスシーンや実際の会話では、事前に準備したフレーズを使うだけでは不十分です。必要なのは、即応的に語彙・構文を選択し、場面に合った表現を組み立てる力です。

この“瞬発的アウトプット能力”を妨げているのは主に次の3点です。

  • 日本語から英語に訳す思考パターンのクセ
  • 知識の定着はあるが、口頭での再生経験が圧倒的に不足していること
  • 間違えることへの過度な不安

このような背景を持つ学習者に共通するのは、「頭ではわかっているが、実際には口から出てこない」という状態です。これは、知識の蓄積だけでなく、発話トレーニングの反復によって初めて克服できる課題です。
つまり、スピーキング力を伸ばすには、「英語を話す訓練そのもの」が必要になります。

「英会話できない」を抜け出すために必要なこと

TOEICで高得点を取ることと、実際に英語を話すことは、求められる能力が根本的に異なります。
この“学習のギャップ”を埋め、実践で通用する英語力=スピーキング力を身につけるには、いくつかの戦略があります。

しかし、英会話ができるようになるための本質的なポイントは、極めてシンプルです。

1. 口に出して反復練習する

多くの日本人英語学習者が抱える最大の課題は、頭では理解していても、それをとっさに口から出せないという状態です。
これは、知識の有無ではなく、「運用経験の不足」に起因します。

重要なのは、“頭で考える前に口が動く”レベルまで反復すること

  • 日本語→英語変換のプロセスを短縮する「瞬間英作文」
  • よく使うビジネス表現の音読・暗唱
  • 1分スピーチなどで構文の型を繰り返しアウトプットする

こうした音声ベースのアウトプット反復を通じて、英語は初めて「使える知識」になります。

ポイント
TOEIC学習で蓄積した語彙・文法・読解力は、アウトプットの素材としては十分な資産です。
あとは、それを「使う訓練」に変換するだけです。

2. 間違えても話す

日本人に特に多いのが、「正しく話せないなら、話さないほうがマシ」という思考です。
しかし、スピーキングは“間違えること”を前提に上達していくスキルです。

成長のために必要な3ステップ

  1. 話す(アウトプット)
  2. 間違える/つまづく
  3. フィードバックを受ける → 修正する → 再挑戦する

このプロセスを繰り返すことで、次第に表現の引き出しが増え、場にふさわしいトーンや構文の選択が自然にできるようになります。

ポイント

  • フィードバックを受けられる環境(AI添削・英会話レッスン・録音など)を学習に取り入れる
  • 自分の“癖”や“間違いパターン”を可視化し、意識的に修正していく

「話せるようにならない」と感じている多くの学習者は、実は“話す練習”をしていないだけです。知識を使う訓練と、ミスから学ぶ姿勢さえあれば、会話力は確実に伸びていきます。

TOEIC学習者におすすめのスピーキング対策法とは?

スピーキング力を高めるためには、「とにかく話す」だけでは不十分です。大切なのは、体系的なトレーニングと、継続可能な仕組みづくりです。

ここでは、TOEIC学習をベースに英会話力を伸ばしたい方に向けて、効果的かつ再現性の高い実践的トレーニング法をご紹介します。

1. シャドーイング

シャドーイングとは、音声のすぐ後を追いかけて発話する練習法です。
TOEICのリスニング素材や海外ビジネス会議の音声を活用すると、実践的な語彙・イントネーション・抑揚が身につきます。

効果

  • ネイティブの話し方・話すスピードに慣れる
  • 自然なリズムと発音パターンが定着する
  • リスニングとスピーキングを同時に強化できる

注意点:聞き流すだけでなく、録音して自分の発音や抑揚を比較・分析することが重要です。

シャドーイングについて知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。

2. 瞬間英作文

TOEIC学習で得た文法や構文を、「瞬間英作文」でアウトプット型のスキルに転換しましょう。
これは、短い日本語文を即座に英語に訳して発話するトレーニングです。

効果

  • 文法知識の“実用化”
  • 英文構築のスピード向上(反射力の養成)
  • 頭ではなく、口と体で覚える感覚の獲得

実践法

  • 「中学英語レベル」でOK。むしろ“簡単なことを素早く言う”力が最重要
  • 必ず声に出して練習する。できれば録音して確認する

瞬間英作文については、こちらの記事も併せてご覧ください。

3. 独り言英会話(1分スピーチ):実践に近いアウトプット訓練

独り言英会話とは、特定のテーマに沿って自分の意見を1分間英語で話す練習です。
ビジネス英語では、報告・意見表明・要約などの場面が多いため、この形式は極めて有効です。

効果

  • 自分の言葉で論理的に話す力が鍛えられる
  • 言いたいことを英語で構築する力(構文の応用力)が高まる
  • 実際の会議やスモールトークの場面に直結

練習例

  • テーマ例:「最近印象に残ったプロジェクト」「今期の反省と来期の課題」
  • 構成:①導入 ②理由・背景 ③結論 or 展望
  • 音声を録音し、後から自己評価 or AIフィードバックを受けると効果倍増

1分間スピーチについてはこちらの記事も併せてご覧ください。

おすすめのスピーキングアプリ「スピフル」

TOEIC学習を通じて蓄積してきた語彙や文法力を、“話せる英語”に変換するために最も重要な要素は、1つひとつの知識を「発話経験を通じて再構築する」仕組みです。

それを効率的かつ日常的に実現できるのが、ビジネス英語スピーキング特化型トレーニングアプリ「スピフル」です。

1日30分。スマホ1台で「使える英語」へ変換するトレーニング設計

スピフルは、瞬間英作文+独り言英会話という2つの学習法を軸に、
TOEIC学習で得た知識を「実際に話す力」へと転換するためのサイクルを構築しています。

トレーニング内容目的TOEIC学習との相性
① 瞬間英作文(口頭英作文)反射的に英文を組み立てる力を鍛える文法・構文の知識を即応力に変換
② 独り言英会話(1分スピーチ)自分の意見を英語で論理的に話す訓練読解・語彙の応用力を鍛える

この2ステップを1日30分で繰り返すことで、知識と実践のギャップを確実に埋めていくことができます。

スピフルは、基礎文法を理解している中級者以上のユーザーに最適化された設計となっており、以下のような「英語力の土台がある人」が特に高い効果を得やすいのが特長です。

  • TOEICで一定以上の文法・語彙知識を備えている
  • インプットは済んでいるが、アウトプットが不足している
  • 自己流の限界を感じており、体系的なスピーキング練習がしたい

つまり、TOEIC700〜900点レベルの学習者こそ、「話せる英語」への変換効率が非常に高いのです。

スピフルについて詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。

まとめ

TOEICでは高得点を取れているのに、いざ英会話となると言葉が出てこないという悩みは、英語学習者の中でも特に中上級者に多く見られます。
その理由は明確で、TOEICが評価するのは“読む・聞く”というインプット力であり、実際の会話に必要な“話す・伝える”というアウトプット力は、まったく別の訓練が必要だからです。

英語が話せない原因は、スコアや語彙力の問題ではなく、ただ「話す練習をしていない」こと。
そして、スピーキング力を伸ばすために本当に必要なのは、①口に出す反復と ②間違えながら学ぶ姿勢の2つだけです。この2つを継続するためには、「毎日無理なく続けられる環境」と「成長を可視化してくれる仕組み」が不可欠です。今回紹介した練習法で学習し、スピーキング力をつけましょう。

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Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(Learning Labs)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっています。
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