
半年間の本気の英語学習。「耐えられないと思った」から始まった挑戦の全記録
令和ロマン・髙比良くるまさんが、プログリットで半年間の英語学習に挑戦した。受講開始時のカウンセリングから、6カ月後の結果発表まで——密着取材を通して見えてきたのは、笑いと悔しさと、着実な成長の記録だった。
「英語さえ喋れれば受けたのに」——海外ロケで突きつけられた壁
そもそも、英語をやろうと思ったきっかけって何だったんですか?
くるま
僕、今まで海外に興味がなかったんですよ。ずっと日本で、なんなら東京で、どこにも旅行せず暮らしてて。海外旅行に人生1回も行ったことなかったんですけど、今年初めてロケで海外に行きまして

え、それまで一度も?
くるま
はい。で、英語の国にも行ったんですけど、なんか英語さえ喋れれば受けたのに、っていう部分がありまして。日本帰ってきて”英語知りてえ”って(笑)。非常に情けない話なんですけど、まっすぐそう思いました
きっかけになったのは、カメラが回っていない場面でのエピソードだった。
くるま
現地のガイドさんですごい僕が見た目とか服装がおしゃれだなと思って話しかけたいなって思った方がいて。ChatGPTで調べた英語でなんとか頑張って話しかけたら、すごい喜んでくれるんですよ。なんだかんだ伝わるんですよ。だけど向こうが言ってんのが聞き取れないんですよ
あぁ、こっちからは伝えられるけど、返ってくる言葉がわからない。
くるま
そう。で、話したいなって思って。アプリとかで今時どんどんできるようにはなると思うんですけど、お笑い芸人としておしゃべりを生業に生きてきたので、普通の人より喋れないってことへのストレスが高いんですよ、多分。
分かってるんですよ、翻訳の機械とか進化してることは。でも僕はちょっとそれじゃ耐えられないと思って!
「ちゃんと管理してくれそう」——プログリットを選んだ理由
英会話教室とか、独学でやるとかも選択肢としてはあったと思うんですけど、そこはどうでした?
くるま
僕、勉強してきてなかったんで、自習の自信がなくて。ネットで調べると”映画を見ながら英語の音声と字幕で”とか出てくるんですけど、そんな楽しみながら覚えられない(笑)。無理無理。ちゃんときちっと管理してくれそうだなって思って
実は、プログリットへの申し込みはプライベートでの決断、海外ロケからの帰国便の中で決まっていた。
くるま
帰ってくるまでの飛行機、トランジット含めて12時間ぐらいあったんですけど、”もう今英語やろうって思わなかったらもうやんないだろうな”と思って。飛行機の中で海外の微弱なWi-Fiで調べて、すごいパッて出てきたところに入ろうと思って。サイト見たらなんか厳しそうじゃないですか(笑)。強制力があって。
まだそれに達するまでのある程度の素養すらないなっていう自覚と、僕は基礎からやんないと理解できないタイプなんですよ。草野球も、ボールまっすぐ投げれるようになるまで半年ぐらいかかったんですよ。”指先でピッ”とかだけじゃわかんないんです。ちゃんと”ここまでは肘こうして”とか言われたいんですよ

基礎から細かく教えてほしい。そして管理してほしい。その2つが、プログリットを選んだ理由だった。
カウンセリング:テストで「何ができないのか」を特定する
受講開始にあたり、まず行われるのがカウンセリング。カウンセラーの八木橋さんが、くるまさんの現状の英語力をテストで確認し、課題を分析する。
リスニングテスト:JFKは聞こえたけれど
30秒の英語音声を聞いて、内容を日本語で説明するリスニングテスト。
くるま
JFK。ジョン・F・ケネディ。言ってましたね。あとなんか、真の幸福を作ることだ、みたいなことが最後に言ってました。JFKの名言みたいなことなのかもしれません
八木橋(カウンセラー)
ちょっと違います(笑)。聞き取れている単語はあっていらっしゃいます。ただ実際には前半と後半で違う話をしていて、前半はケネディがNASAの宇宙センターに行って清掃員の方と会話をしたエピソード、後半が目的意識の話でした
くるま
2つに分かれてたのか
八木橋
そうです。この音声は、ネイティブの方がゆっくりスピードなんです。まずこれが8割9割聞けるようになると、コミュニケーションはスムーズに取れるようになります
ここで八木橋さんが示したのは、リスニングを2段階に分解する考え方だった。
八木橋
リスニングには音声知覚と意味理解の2つのステップがあります。音声知覚は、耳から英語を聞いて”どんな単語か”を認識する。意味理解は、認識した単語の意味を理解する。くるまさんの課題はどこだと思いますか?
くるま
もう、聞こえてないんで!。音声知覚じゃないですか?
八木橋
正解です!文字で見たら分かる単語が多いんですけど、”one of”が”ワノブ”みたいに音が繋がると聞けなくなってしまう。JFKとかNASAとか、はっきり言われてるものは聞けるんですけど

スピーキングテスト:言いたいことは山ほどある
続いて、テーマに対して1分間英語で話し続けるスピーキングテスト。テーマは「お笑いを始めたきっかけ」。
くるまさんは懸命に英語を絞り出すが、単語が断片的に出る程度。テスト終了後——。
くるま
いや、何も思いつかないもんですね
八木橋
結構出てきてますよ!
スピーキングの課題も、分解して整理される。概念化(何を言いたいかをまとめる)、文章化(英語の文にする)、音声化(発音する)の3ステップ。
八木橋
ズバり、くるまさんのスピーキングの1番の課題は、どのステップにあるでしょうか?
くるま
文章化?
八木橋
正解です!
くるま
もう概念はパンパンなんで(笑)
八木橋
そうですよね。言いたいこといっぱいありますよね(笑)。単語と文法の知識はあるものもあるんですけど、引っ張ってくるための筋力がまだ付いてないだけなので、毎日筋トレします

5つのトレーニングと1日3時間の設計
カウンセリングの結果、くるまさんに提示されたのは5つのトレーニングだった。
- 単語学習(英日→日英の順で強化)
- 文法学習(中学文法を瞬時に使える状態へ)
- シャドーイング(音声知覚を鍛える)
- 精読(英語の語順のまま理解する力)
- 口頭英作文(日本語→英語の変換速度を上げる)
ちなみに1日の学習時間ってどのぐらいなんですか?
八木橋
プログリットで推奨しているのは1日まず3時間です
くるま
3時間…。行きます!
八木橋
頑張りましょう(笑)
そして、くるまさんの学習を日々サポートするコンサルタント・前澤さんとの面談へ。

コンサルタント・前澤さんとの面談:「仕組み」で日々を管理する
前澤さんは、くるまさんの担当コンサルタントとして半年間を伴走する存在だ。
前澤(コンサルタント)
明日から早速学習がスタートしますので、学習管理と学習方法を正しく理解して、クリアな状態でプログラムを始めることが今日のゴールになります
学習管理のツールとして使うのは、LINEとアプリ「My Progrit」。日々のコミュニケーションはLINE、予定作成・学習・記録・振り返りはアプリで行う。
くるま
これはもう僕用のカリキュラムになってるってことですか?
前澤
はい、もうなってます。半年分組ませていただいております
くるま
すげえ(笑)。すげえです
学習の予定って、かなり細かく管理されるんですね。
前澤
何日の何時に何のトレーニングを何分やるか、という単位で管理します。で、私の方でリアルタイムに把握させていただきます
くるま
やってないぞ、とかバレるわけですよね。しかもやったとしても、予定と違う時間にやったとかもバレちゃうわけですよね
前澤
バレちゃいます(笑)。でもずれても全然大丈夫です。とにかくやるっていうのが大事ですね
くるま
厳しいぞこれ(笑)
一見”管理が厳しい”ように聞こえるが、くるまさんの受け止め方はむしろ前向きだった。
くるま
モチベーションが上がったというか、厳密にはモチベーションっていう感覚があんまりないかもしれないです。仕組みが決まったことによって、”それをやればいいんだ”っていうのが明確になった。モチベーションが明確になったって感じですよね

6カ月後——結果発表。リスニングとスピーキングの変化
半年間の学習を経て、ふたたびテストの場面へ。
リスニング:「流れが読める」ようになった
初回と同じスピード・難易度の音声を聞き、内容を説明する。
くるま
最初に”3つのストーリー教えます”って言って、タイポグラフィーの話をしてて、漢字とかそのバランス……何をこれから話そうとしてるんだろう。でも文字の話をしてますよね。
八木橋
すごいですね。カリグラフィーのクラスを受講することになったという話です。
くるま
この人がクラスを受講するようだ、とか。文字と文字の間の空白について学ぶことにした、みたいな。……難しいやつにしたな(笑)。でもカリグラフィーは言葉として拾えてたんで
初回と比べると、聞こえ方ってだいぶ変わってるんですか?
八木橋
全体的に聞こえている単語量がめちゃめちゃ増えましたよね。
くるま
わかんない単語はわかんないんですけど。でもなんか、英語の話者の喋り方がちょっと分かってきたんで。”皆さんにこの3つのストーリーを話しますよ””まずは”って言い出しているっていう、英語の構成がある程度読めるというか。多分それが伸びたと思います

スピーキング:文で話せるようになった
スピーキングも同様に、初回と同形式でテストを実施。テーマは「尊敬している人」。初回テストでは単語が断片的に並ぶだけだったが——。
くるま
(英語で)”So, to be honest, I can’t decide on one person I respect the most…”
約1分間、文章として英語を話し続ける。完璧ではないが、確実に変化があった。
八木橋
初回は単語しか出てなかったんですけど、今回は結構長い文章で、発音もブラッシュアップされて滑らかにスピーキングできていらっしゃいました。”how to”とかも使えていて、語彙力が圧倒的に変わりましたね
VERSANTスコア:17点→45点
八木橋
くるまさんの場合、受講前は覚えていらっしゃいます?点数。
くるま
覚えてないです。
八木橋
17点です。
くるま
17点。いやいやいや、本当に1問も何言ってるかわかんなくて、なんかうーんと書いただけなんで。体感は0点なんですよ本当に
八木橋
今回6カ月後もテストを受けていただいて、なんと45点まで
VERSANTって、1点上げるのに留学1カ月必要って聞いたんですけど、半年で28点ってすごくないですか。
八木橋
プログリットの平均は1日2~3時間学習されている方で、3カ月で平均10点くらいです。6カ月だと大体皆さん20点くらい。くるまさんはさらに伸ばしていらっしゃるので。
くるま
向いてるかもしれないです。本当になんか楽しいんですよ。アスリートみたいなこと言いますけど、M-1を思い出して楽しかったです。

「やりたくない日はなかった」——半年間の継続のリアル
半年間、毎日欠かさず学習を続けたんですか?
くるま
ギリギリ。日付をまたいじゃったりとかしちゃいました、正直。夜中に帰ってきてとかになってるんで、データ的にはゼロっていう日はあったと思うんですけど、次の日の夜中にやって、寝て、昼からやって。気持ち的には一応ギリギリ続けることはできたかなっていう
正直、今日はもうやりたくないな、みたいな日ってなかったんですか?
くるま
やりたくないっていう日はなかったですよ。選択肢が広いんで。単語のやつだったり、文法のやつだったり、リスニングのやつだったり。口頭英作文の気分じゃないけどリピーティングだけはできるかな、シャドーイングだけはできるかな、みたいなのはあるんで。選択肢があったおかげで”なんか1個は摂取できた”みたいな感じはありましたね
前澤さんから見ていて、くるまさんが一番苦戦してるなって感じた時期っていつでしたか?
前澤
昨年の11月ぐらい、ちょうど13回目の面談ぐらいの時ですね。くるまさんは覚えた単語を使いたいっていう思いが、表現者として本当に誠実なこだわりがあるがゆえにあって。単語1つにしろ”この細かいニュアンスは何が違うんだ”とか。
くるま
baggage と luggage って何が違うんだよとか思って(笑)。quick と fast の違いとかも意外とわかんなかったんですよ。1個の言葉のニュアンスが違うことがすごいストレスだったんですよ。教材で数をこなさなきゃいけないのに気になっちゃって、スクショしてChatGPTに聞いたりして。”これなんで違うの”とかやってると時間なくなるんですよね
それって弱点というより、くるまさんの強みでもある気がしますけど。
前澤
くるまさんの良さでもあり、強みでもあるので、”こういうところ直した方がいい”というのは正直ないかなと思ってます。
くるま
切り分けることができました。こだわる表現はあるけど、知ってるボキャブラリーで喋れるようにもなる。それはそれでやりながら、自分の言いたい表現は調べてストックしていこうっていう道が定まったのが良かったなって感じですね。

教材は”合わなければ変える”。柔軟さが続ける燃料になる
くるま
めちゃくちゃ思ってたより、カリキュラムとかやる内容をすごい柔軟に変更してくれるんですよ。ビジネスコースで入ったんですけど、一般的なビジネスマンと僕が芸人として使いたい言葉ってちょっと違うから。教材を最初やった時にビジネス系の用語が多くて、”これわかんないけど、わかる必要あんのかな”みたいな。
そこで教材を変えてもらった?
くるま
“じゃあこういうのに変えましょう”ってやってくれて。そしたらスッと入ってくるなみたいな。リスニングの教材も、最初は大学の講義みたいな音声だったんですけど、ポッドキャストの音声に変えてくれて。めっちゃ聞くの難しいんですけど、”自分もこういうの言うだろうな”みたいなのが入ってくる。
前澤さんとしては、カリキュラムを途中で変えるっていう判断はどういう気持ちで?
前澤
くるまさんの適切なレベルにあった教材かつ、くるまさんが楽しめる、納得感を持って進められる教材を選定するというのを意識していました。想定してたカリキュラムとは色々変更はあったんですけど、一緒に相談しながら探していけたのは良かったかなと。
くるま
僕のやりたいことを尊重しながら最低限の部分は提供しながら、”じゃあこういう教材ですよ”っていうのを変更してくれるんで。それを毎週面談があるんで、次の週はこれ、次の週はこれっていうのをやってくれるのがめっちゃ助かりました。
「周りに知られている」という最強の継続装置
英語学習を続けていることに対して、周りからはどんな反応がありました?
くるま
“めっちゃ広告流れてくる”って言われて(笑)。あの広告が周りにもう全員に流れてるらしくて、やってるでしょって言われるから、”あ、やべ、やんなきゃ今日も”みたいな。テレビ収録の前に携帯触ってたら”あ、英語やってるんですか?”とか言われて。慌ててアプリ切り替えて、”あ、はい、ちょっとそう、それで”とか言って(笑)
自分から宣言しなくても、勝手に知られてるっていう(笑)。
くるま
そうなんですよ。僕の職業とこの法則の相性がいいんですよ。自分で宣言する以上に勝手に知られてるんで。知らない人から”英語頑張ってください”みたいに言われて、”やべえ”みたいな(笑)。見られてもいいようにiPhoneの言語設定も英語にしましたもん。とりあえず英語にしとけば英語やってる感が周りにアピールできると思って。

英語が分かると、「見える世界」が広がった
半年間やってきて、”人生変わったな”みたいな感覚ってありますか?
くるま
ありますよ。やっぱ興味の幅が広がるじゃないですか、英語がちょっと分かると。英語の教材でニュースを読んだりするわけですよ、プログリットで。そうするとアメリカのニュースとか入ってくる。結果的になんか現代社会の勉強もしてることと一緒なんですよ。
英語そのものだけじゃなくて、触れる情報自体が変わってくるんですね。
くるま
圧倒的に英語で書かれてる文章の方が世界には多いってことに気づいて。“俺はこんなにまだ見てないものがあったのか”ってなって。めっちゃ見たい気持ちになりましたね。
さらに、くるまさんは旅行中に実際に英語を使う場面にも遭遇していた。
くるま
沖縄の銭湯で海外の方に話しかけられて。元大学の先生で、みたいなことを英語で言われて。一通りのぼせるまでは喋りましたもん。楽しかったです。

言語を学ぶことは、気持ちをより寄り添うための最低限のマナー
密着の中で、くるまさんがもっとも深い言葉を残したのが、”言語そのもの”に対する気づきだった。
くるま
俺、誤解してたんですよ。日本語を思いついて英語にするって思ってたけど、全部の人の思考って言葉に宿ってて、対応する言葉はないんですよ。全く一緒の言葉はもう一言もないと思っていい、”I”と”わたし”でさえやっぱ違うんですよ。
完全にイコールな翻訳って、ないんだと。
くるま
言葉を分かって満足するんじゃなくて、向こうのことは分かってるけど、”この人ってどういう意味で言ってるんだろう”って推し量るための、なんかツールというか。言語ってコミュニケーションを取る手段じゃなくて、気持ちをより寄り添うための最低限のマナーに近い。って思いました。

コンサルタントからくるまさんへ:半年間を振り返って
最後に、半年間走り抜いたくるまさんに向けて、前澤さんからメッセージをいただけますか。
前澤
まずは半年間本当にお疲れ様でした。お忙しいスケジュールの中で、ゼロになる週は1回もなかったですね。それだけでもまず本当に素晴らしいと思います。言葉に対してのその誠実なこだわりも、私は本当に尊敬していて。これからもお忙しい生活の中で、英語に触れた生活を楽しんでいただければなと思います。
じゃあ逆に、くるまさんから前澤さんへはいかがですか?
くるま
本当に手のかかる生徒だったと思うんですけど(笑)。スケジュール的に急遽時間が変わったりタスクが発生するので、すごい柔軟に、時間ではなく量を決めてある程度頑張るっていうのを一緒にやらせてもらって。全然足りない週の方がむしろ多かったんですけど、前澤さんがすっごい悲しそうにするので、俺はなんてことをしてしまったんだと(笑)。次の週頑張るっていう。北風でも太陽でもない存在というか、”悲しそうにする”っていうコンサルティングがあったんだっていう。申し訳なくなったからやるっていう、これすごい発明だと思いますけど(笑)
そしてくるまさんは、6カ月の受講終了後、さらに3カ月の延長を決めている。
くるま
全然やりきってはないですよ、まだ。俺たちの英語学習はこれからだ!