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英語リピーティング完全ガイド|意味・効果・実践ステップまで徹底解説

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「英語を聞いて意味はわかるのに、いざ話そうとすると言葉が出てこない…」
そんな壁にぶつかっていませんか?

英語中級者〜上級者がスピーキング力をもう一段階引き上げたいとき、効果的なのが「リピーティング」という学習法です。
聞いた英文を一度頭の中で保持し、そっくりそのまま再現するこのトレーニングは、リスニング力・語順の理解・発話の瞬発力を同時に鍛えることができます。

実は、シャドーイングよりも「自分の頭で英語を処理する力」が身につくとも言われており、ビジネス英語や会議で即応する力を高めるにはぴったりの方法です。

この記事では、英語学習者に注目されている「リピーティング」の意味や効果、正しいやり方を丁寧に解説します。英語が“聞ける”だけでなく“話せる”ようになるための第一歩として、ぜひ今日から取り入れてみてください。

リピーティングとは?英語学習で注目される理由

リピーティングの意味と基本的なやり方

「リピーティング(repeating)」とは、英語の音声を一文ずつ聞いて、その内容を頭の中で保持し、そのまま自分の口で再現(=繰り返し)するトレーニングです。
単に聞こえた音を真似るのではなく、文の構造や意味を理解しながらアウトプットするというプロセスが重要です。

この学習法は、以下のような流れで行います。

  1. 音声を1文だけ再生する(ニュース・ドラマ・教材など)
    • 教材は、ニュース英語やビジネス英会話など、1文が比較的短く区切れるものが理想です。
  2. 内容をしっかり理解しながら、英語の語順を記憶する
    • 単語の意味だけでなく、構文(SVO・時制・語順など)も意識して記憶します。
  3. 音声を止めて、同じ英文を自分の口で再現する
    • 正確な発音・語順を意識して、できるだけナチュラルに話すことが目標です。
  4. 実際の音声と自分の発話を比較し、違いをチェックする
    • 間違いがあれば気づき、なぜそうなったかを分析することで改善へつなげます。
  5. 必要に応じて繰り返し練習する

リピーティングは、英語を「聞く→理解する→記憶する→話す」という4つのステップを一度にこなすため、非常に認知負荷の高いトレーニングです。
そのぶん、語順感覚・文法運用力・発話の正確性など、総合的な英語力の向上が期待できます。

シャドーイング・ディクテーションとの違い

英語の音声トレーニングとしては、「シャドーイング」や「ディクテーション」もよく知られていますが、それぞれトレーニングの目的や脳の使い方が異なります。

シャドーイングとの違い

シャドーイングは、「聞こえた音を0.5〜1秒遅れで真似する」トレーニングで、主にリスニング強化と発音練習を目的としています。
シャドーイングでは、意味を完全に理解していなくても、音の流れについていくことが重視されるため、処理は比較的表面的になります。

一方で、リピーティングは、一度情報を保持してから話すため、より深い意味理解と構文処理が求められます。つまり、話すための「準備力」と「再現力」を鍛えることができるのです。

ディクテーションとの違い

ディクテーションは、英語の音声を聞き取り、それを紙に書き取るトレーニングです。正確なリスニング力・スペル・文法を磨くのに有効ですが、実際に話す力はあまり鍛えられません

リピーティングは、ディクテーションとは違い、「聞いた英語を口に出して再現する」という音声ベースのアウトプットトレーニングです。発話の瞬発力、音読精度、語順再構成力といった、スピーキング直結の力が鍛えられる点が大きな違いです。

トレーニング法特徴目的難易度
シャドーイング音声を聞きながら即座にマネする音の認識・発音・流暢さ
ディクテーション音声を聞いて書き取る聞き取りの精度向上
リピーティング音声を聞いた後、止めて自分で再現理解力・語順・記憶・発話力

リピーティングは、一度音を自分の中で処理・整理した上で話す必要があるため、他のトレーニングよりも脳の深いレベルで「英語を再構築」する作業が必要です。

そのため、ただ「耳慣れ」するだけでなく、「自分の言葉として英語を使えるようにする」ことを目指す方に向いています。

中級者〜上級者におすすめされる理由

リピーティングは、特に中級者〜上級者の「壁」を越える手助けとなる学習法です。

なぜなら、多くの英語学習者は「聞けばなんとなく意味はわかる」が、「とっさに話す」となると詰まってしまう、という課題を抱えているからです。

このギャップの正体は、「受動的な理解(インプット)」と「能動的な発信(アウトプット)」の間にある“処理の遅れ”です。
リピーティングでは、英文を一時的に記憶し、自分の言葉として話すことで、この処理の橋渡しができるようになります。

また、リピーティングは以下のような力をバランスよく鍛えることができます。

  • 英語の語順を「自然な流れ」で覚える力
  • 文法を無意識に使いこなす感覚
  • 正しい発音やリズムの習得
  • 瞬間的に英語を再現するスピーキング力
  • 自分のミスや癖に気づく自己分析力

つまりリピーティングは、英語を単に“知っている”状態から、“使いこなせる”状態へと引き上げる実践的なアウトプット訓練なのです。

リピーティングで得られる5つの効果

リピーティングは、英語を「聞いて理解する」だけでなく、「自分の言葉として正確に話す」力を伸ばす、非常に多面的なトレーニングです。
特に中級者以上にとっては、すでに知識として頭にある文法・語彙・構文を「実践で使える形」に変換していくプロセスが必要になります。

このセクションでは、リピーティングを継続して行うことで得られる5つの具体的な学習効果を詳しく解説します。

① リスニング力の強化

リピーティングを続けていくと、英語の「音」と「意味」を結びつける処理が早くなります。
特に、英文を一度頭の中に保持する必要があるため、ただ単語を拾うだけではなく、まとまりとしての意味単位(チャンク)で聞き取る力が養われます。

たとえば以下のような文

“I’d like to confirm the details of our meeting next week.”

これを音で受け取り、意味として再構成して口に出すには、文全体の構造や関係性を瞬時に理解する必要があります。

こうした練習を繰り返すことで、英語を「単語の羅列」ではなく「意味のかたまり」で処理できる耳」が育ち、ネイティブのスピードにも徐々に対応できるようになります。

② 発音・イントネーションの矯正

リピーティングでは、聞こえた英文をできるだけ正確に再現することが求められるため、自分の発音とネイティブの発音との差異に自然と意識が向くようになります。

この“気づき”こそが、発音矯正の第一歩です。

また、ただ単語単位で発音するだけではなく、センテンス全体としてのリズムや抑揚(イントネーション)も模倣する意識が高まるため、結果としてより自然な英語に近づいていきます。

特にビジネスシーンでは、発音の正確さや抑揚のある話し方が相手に与える印象や信頼感にも影響するため、リピーティングによる発音強化は実務的な意味でも価値が高いといえます。

③ 文構造・語順の理解力向上

日本語と英語では語順が大きく異なるため、「英語の語順感覚」に慣れることは、スピーキング力向上のカギになります。リピーティングでは、聞いた英文を文法的に理解し、順序どおりに話す必要があるため、SVOCなどの構造を“体で覚える”ことができます。

たとえば次のような英文

“The report you requested will be ready by Friday.”

この文を何度もリピートしていくうちに、「関係代名詞の位置」「時制の使い方」「受動態の構文」などが、自然と身についていきます。

つまり、机上の知識として学んだ文法が、「実際に使える文法」へと進化していくのです。

④ スピーキング時の再現性アップ

英語学習者がよく感じるフラストレーションのひとつに、「知っているのに言えない」というギャップがあります。この問題の根本原因は、頭の中にある知識が“再現可能な形”になっていないことです。

リピーティングでは、英文を正確に再現するトレーニングを繰り返すことで、英語表現が「使えるストック」として頭に蓄積されていきます。
これは、スピーキング時に「とっさに言える」「スムーズに文が組み立てられる」状態を作るために非常に重要です。

また、繰り返し発話することで、筋肉的な記憶(音読筋)も鍛えられ、英語がより自然に口から出るようになります。

⑤ 語彙・表現の定着

リピーティングでは、特定の教材を何度も反復することで、語彙やフレーズが文脈ごと記憶されるようになります。

たとえば「make sure to〜」「I’d appreciate it if〜」といったビジネスで頻出の表現も、単語帳で覚えるのではなく、実際の会話やメール文の中で聞き、話し、再現することで、より強固に定着します。

こうした表現がストックされていくと、スピーキングやライティングの場面で「こう言いたいけど、何て言えばいいんだろう…」という迷いが減り、伝えたいことを的確に言えるようになっていきます。

これは、単なる語彙力の強化ではなく、実践力=“引き出して使える”語彙力の養成に直結する効果です。

以上が、リピーティングを継続的に行うことで得られる代表的な5つの効果です。このように、リピーティングは単なる「音読練習」ではなく、英語を使いこなすための土台を全方位的に強化できるトレーニングです。

英語学習者のための効果的なリピーティングのやり方

リピーティングは、正しい方法で行えばスピーキング・リスニング・語順感覚など、英語の総合力を飛躍的に高められる学習法です。
しかし、やり方を間違えると「ただの暗唱」で終わってしまい、効果を最大限に引き出せないこともあります。

このセクションでは、英語学習者がリピーティングを効果的に行うためのステップ・教材選び・工夫ポイントを、順を追って丁寧にご紹介します。

ステップ①:教材選び──短くて意味が明確な音声を選ぶ

最初に重要なのは、「どの教材を使うか」です。リピーティング初心者〜中級者にとっては、1文が短く、意味が明確な音声素材が適しています。

以下のような条件を満たす教材がおすすめです。

  • 1文が10〜15語程度に収まっている
  • 文構造がシンプル(主語+動詞+補足語)
  • 聞き取りやすいスピードと発音
  • 自分の目的(ビジネス英語/日常会話/ニュース英語など)に合っている

最初からTED Talksやネイティブのラジオなどを使うと、文が長すぎて記憶しきれず、挫折の原因になってしまいます。
おすすめは、ビジネス英語フレーズやTOEICリスニング教材、英会話用アプリのダイアログ音声など、短文で繰り返しやすいものです。

ステップ②:意味をしっかり理解してから口に出す

リピーティングの最大のポイントは、「音を記憶する」のではなく「意味と構造を理解して再現する」ことです。

たとえば、以下のような英文

“We’ll send you the final proposal by next Monday.”

この文を聞いたら、すぐに話し始めるのではなく、

  • 主語(We)
  • 動詞(will send)
  • 目的語(you)
  • 名詞句(the final proposal)
  • 時間(by next Monday)

という文の構成を頭の中で整理し、意味のイメージ(提案書を来週月曜までに送る)を掴んでから、発話に移るのが理想です。

意味を理解しないままリピートすると、音だけが残り、「音真似英語」になってしまいがちです。
構文と意味をセットで記憶することが、長期的なスピーキング力につながります。

ステップ③:再現して録音→確認→再挑戦

音声を止めて、自分の口で英文を再現できたら、その音声を録音して確認することを強くおすすめします。

録音を聞き返すことで、自分が次のような点でどれだけ正確に再現できているかが見えてきます。

  • 発音やリズムの再現度
  • 語順の正しさ(語の抜けや順番のズレ)
  • 文法ミスや単語の取り違え
  • 流暢さや自然さ

自分の発話を客観的に聞くのは最初は少し恥ずかしいかもしれませんが、自分の成長やクセを“見える化”できる唯一の方法です。
気づいた点をメモし、再度チャレンジしてみることで、トレーニングの効果は格段に高まります。

ステップ④:定期的な復習と、少しずつのレベルアップ

リピーティングの効果は、「1回完璧に言えたかどうか」ではなく、「何度も繰り返して定着するかどうか」で決まります。
そのため、1度やった素材も時間をおいて復習することが大切です。

おすすめの復習サイクルは以下の通り

  • 同じ音声素材を3日連続で練習
  • 1週間後、改めて復習して記憶を強化
  • 2〜3週間後にもう一度取り組むことで定着度を確認

また、慣れてきたら少しずつ長めの文に挑戦したり、語彙のレベルを上げたりすることで、トレーニングの“負荷”を調整していきましょう。
英語力は、筋トレと同じで「ちょっとキツいくらい」が一番成長します。

リピーティングにおすすめの英語教材&アプリ

リピーティングは、学習効果の高いトレーニングである一方で、「どの教材で練習するか」「どうやって継続するか」が成果を左右します。
このセクションでは、英語学習者が実践的に活用できるおすすめ教材・アプリをご紹介します。特にスピーキング強化に焦点を当てた学習ツールを厳選しています。

ビジネス英語を鍛えるなら「スピフル」がおすすめ

もしあなたが、ビジネス英語を話せるようになりたい中級〜上級者であれば、まずおすすめしたいのが、英語スピーキング特化型アプリスピフルです。

スピフルは、リピーティングそのものの形式ではありませんが、近い学習プロセスを取り入れています。

  • 瞬間英作文(口頭英作文)
     → 日本語文を見て即座に英訳する訓練。語順処理と瞬発力を高める、リピーティングと非常に似た負荷がかかります。
  • 1分間スピーチ(独り言英会話)
     → 決まったテーマで1分話す練習。英語を組み立てて話す“アウトプットの再現性”が求められ、実践的な力が養えます。

どちらのトレーニングもAIが音声を自動で評価・添削してくれるため、ただ話して終わりではなく、間違いの発見・表現の改善まで一貫して行えるのが特長です。

スピフルがリピーティングと相性抜群な理由

  • 「瞬発力」を鍛える負荷が近い
  • 文構造や表現を“記憶して再現する力”がつく
  • AIによる文法・語彙・自然さのフィードバックで再現力を高精度に強化
  • 学習結果を可視化できるため、モチベーションが維持しやすい

1日30分、スマホ1台で完結するため、忙しいビジネスパーソンでも継続しやすく、7日間の無料体験で機能をフルで試せるのも大きな魅力です。

その他のおすすめ教材・アプリ(用途別)

短文中心で始めたい方に:『英会話フレーズ1600』(アルク)

  • 1文ごとに区切られたフレーズ集アプリ
  • 例文の音声付き。意味もシンプル
  • リピーティングの初級者に最適

『英会話フレーズ1600』はこちらから

ビジネスニュース音声で鍛えたい方に:『BBC Learning English』『VOA Learning English』

  • 実用性の高いビジネス系の話題が豊富
  • 1文再生・スクリプト付きでリピーティングに適している
  • 無料で利用できるのもポイント

『BBC Learning English』はこちらから
『VOA Learning English』はこちらから

アプリで気軽に継続したい方に:『スタディサプリENGLISH ビジネス英語コース』

  • ドラマ仕立てのストーリーで飽きにくい
  • 文ごとの再生・発話トレーニングが可能
  • レベル別に学習でき、スピーキング機能もあり

『スタディサプリENGLISH ビジネス英語コース』はこちらから

リピーティング学習を継続するためのコツ

リピーティングは非常に効果的な学習法である一方、継続するには一定の工夫が必要です。
「頭を使う」「声に出す」「録音・確認する」といった作業が伴うため、気力・体力・時間のすき間を見つけながら取り組む必要があります。

このセクションでは、忙しい社会人や学習者でも無理なくリピーティングを継続できるよう、習慣化のヒントとモチベーション維持のコツをご紹介します。

毎日15分でもOK。完璧を求めず「継続優先」で考える

英語学習において最も効果を左右する要素は、「継続できるかどうか」です。
リピーティングも例外ではなく、毎日10分〜15分でも良いので、習慣として継続することが何より重要です。

「今日はうまく言えなかった」
「聞き取れなかったからやり直すのが面倒」
そう感じる日もあるかもしれませんが、1日5分の“とりあえず実行”が、語順感覚や英語脳を保つ鍵になります。

「月・水・金は10分だけ」「通勤時間に1文だけ」など、あらかじめ“やる時間帯・長さを決めておく”と続けやすくなります。

成長を「見える化」する工夫を取り入れる

人は、成長が“実感”できたときにモチベーションが生まれます。
リピーティングの効果を感じにくいときは、自分の音声を録音して定期的に聞き返すことで、驚くほど変化に気づけることがあります。たとえば、

  • 1週間前の音声と比べて、文構造の再現が正確になっている
  • 発音やリズムがよりナチュラルになっている
  • 同じ英文でも発話までの“間”が短くなっている

こうした“自分の成長”に気づくことで、継続の動機はぐっと高まります。
また、発話時間・正答率・スピードを記録・可視化すると、数値で変化が見えてより効果的です。

スピーキングアウトプットと組み合わせると効果倍増

リピーティングはあくまで「再現トレーニング」であるため、習得した語順感覚や表現力を自分の言葉で使ってみる場面を設けると、記憶の定着や応用力が飛躍的に高まります。

おすすめは、以下のような組み合わせ学習です。

リピーティングで習得アウトプットで実践
“I’d like to suggest〜”などの提案表現自分の意見を述べる1分スピーチに活用
接続詞や前置詞の使い方ディスカッションで論理展開に使用
丁寧な依頼表現英文メールやロールプレイで使用

学習ログをつけると習慣化しやすい

「今日はどの教材を何分やったか」「うまく言えなかった表現は何か」など、学習の記録をつけておくと、客観的に振り返る習慣ができます。

アプリで自動記録されるものでも良いですし、シンプルな学習ノートでも十分です。
日々の積み重ねが可視化されることで、「続けている自分」への自己肯定感が生まれ、挫折しにくくなります。

まとめ

英語を「聞ける」から「話せる」へと引き上げるそれは多くの英語学習者にとって、最大の目標であり、最大のハードルでもあります。

リピーティングは、その壁を越えるための“橋”のような存在です。
音声をただ真似するのではなく、理解し、保持し、自分の言葉として再現するというこのトレーニングは、リスニング・文構造理解・語順処理・スピーキングの瞬発力まで、実に多くの英語スキルを同時に鍛えることができます。

特に中級者以上の学習者にとっては、これまで蓄積してきた英語知識を「実際に使える英語」に変換するための実践トレーニングとして、非常に相性のよい学習法です。

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Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(Learning Labs)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっています。
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