「海外で働いてみたい」
そう思ったとき、最初に直面するのが“どの国で働くべきか?”という壁です。
- ビザが取りやすい国は?
- 英語が苦手でも大丈夫な国は?
- 給料や生活コストのバランスがいい国は?
- 日本人に人気で、実績のある国は?
国選びを間違えると、せっかくの海外チャレンジも「ビザが取れない」「仕事が見つからない」「生活が合わない」と、うまくいかないケースも少なくありません。この記事では、海外就職におすすめの国を比較しながら、あなたに合った国を見つけるための判断軸と具体例を丁寧に解説していきます。
海外就職は“国選び”が最重要!最初に考えるべき5つの軸
海外で就職するうえで重要なのは、「英語力」や「職歴」だけではありません。
どの国を目指すかによって、就労ビザの難易度や生活のしやすさが大きく変わります。
ここでは、国選びの際にまず確認すべき5つの視点をご紹介します。
① ビザの取りやすさ/制度の柔軟さ
※本表は「雇用主スポンサーの有無」「最低給与・賃金のしきい値」「ポイント制の有無」「ワーホリ等の代替ルート」を軸に、数値は現地通貨の最新公表値を優先して記載しています。細かな適用条件は各リンク先(政府一次情報)で必ずご確認ください。
| 国/地域 | 主要ルート(例) | 代表的な数値要件 | 柔軟性・代替ルート | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| シンガポール | Employment Pass(EP) | 最低月給:S$5,600(金融はS$6,200) 年齢連動で上昇(例:30歳はS$7,223) COMPASS:40点以上 (出典) | S Pass 最低月給:S$3,300 (金融:S$3,800)※2025/9/1〜 (出典) | 言語試験の規定なし(EP)。給与とCOMPASSで審査。 |
| ドイツ | EUブルーカード | 年収しきい値(2025):€48,300(一般)/€43,759.80(不足職) 雇用期間:6か月以上 (出典) | チャンスカード(Opportunity Card):6点以上で最長12か月の求職滞在、週20時間まで就労・試用就労2週間可 (出典) | 申請段階で語学スコアは原則必須ではない(職種等で別要件の可能性)。 |
| オーストラリア | Skills in Demand(旧482) | 英語:IELTS各5.0相当(免除・代替あり) 所得しきい値:CSIT A$76,515(2025/7/1〜)/SSIT A$141,210 (英語・ CSIT/SSIT) | ワーホリ417:年齢18–30、英語要件なし 462:Functional English (417・ 462) | 制度更新により英語テスト仕様も2025/9/13から一部変更(ホームアフェアーズ告知参照)。 |
| ニュージーランド | AEWV(雇用主認可型) | 賃金しきい値:NZ$33.56/時(Green Listで個別指定のない職、2025/8/18〜) 雇用主は認可(Accreditation)必須 (賃金・ AEWV) | ワーホリ(日本):年齢18–30、最長12か月、資金NZ$4,200 (出典) | AEWVは雇用主側のJob Check等の手続きが前提。 |
| カナダ | 雇用主スポンサー型WP(LMIA等)/IEC | GSS:一部の高技能は2週間審査目標(完全申請・要件充足時) IEC ワーホリ(日本):年齢18–30、オープンWP、2025年クオータ6,500 (GSS・ IEC日本) | Express Entryはポイント制(言語試験はIELTS General/CELPIP等) (出典) | IECは抽選方式・締切あり。GSSは対象職・条件限定。 |
| ベトナム | 就労許可+レジデンス | 新政(Decree 219/2025)で要件緩和: 専門人材の経験年数2年へ短縮/90日/年までWP免除枠拡大 等 (出典1・ 出典2) | — | スポンサー(雇用主)前提。省令・通達の運用差に注意。 |
| UAE | 雇用主スポンサー型(就労許可→在留) | Green Visa(熟練就業):月給AED 15,000以上、学位要件 等 Golden Visa(熟練プロ):月給AED 30,000以上 等 (Green・ Golden) | 言語試験要件なし。職種により認可・医療検査等あり。 (出典) | 個人所得税なし(税は別セクション参照)。 |
※「取りやすさ」は個人属性(年齢・職種・給与・学歴・語学・雇用主側の審査力)で大きく変わります。上記は制度のハード要件を数値で可視化したもので、実際の可否は応募書類・企業側要件・運用等に左右されます。
② 英語力や言語の要件
就労・移民の言語要件は「国 × ビザ種別」で大きく異なり、同じ国でもビザごとに指定テストや基準が違います。加えて、主要英語圏の多くの制度ではTOEICは原則対象外です(代わりにIELTS General / CELPIP / PTE Core 等)。実際に使うビザの政府公式ページで最新要件を必ず確認してください(制度は頻繁に更新されます)。
- ポイントまとめ
- TOEICは不可の制度が多い(例:カナダ、ニュージーランド、オーストラリアの代表的ビザ)。
- 国ではなくビザ種別で要件が変わる(例:豪州は就労ビザとワーホリで要件が別)。
- 申請時に言語試験が不要でも、永住・長期在留の切替時に言語レベル要件が出る国がある(例:ドイツ)。
- シンガポールEPは言語試験の規定はなく、最低月給とCOMPASS(ポイント制)で審査。
主要国の例
- カナダ:移民(Express Entry 等)で受理されるのは CELPIP General / IELTS General Training / PTE Core(仏語は TEF/TCF)。TOEICは対象外。
- ニュージーランド:熟練系の永住ビザはIELTS / TOEFL iBT / PTE Academic / Cambridge B2 First / OET 等の指定テスト。AEWV(就労)は職務レベルにより要件の有無が変わる。
- ドイツ(EUブルーカード):申請時に英独いずれかの試験スコア提出は法定の必須要件ではない(職種の認可手続で別途求められる場合あり)。一方で、永住許可(Niederlassungserlaubnis)は27か月+A1または21か月+B1で早期取得可。制度説明は公式ガイドを参照。
- オーストラリア:就労のSkills in Demand(サブクラス482)は IELTS overall 5.0(各技能5.0以上)等が目安(免除・代替試験・労使協定による上乗せ等の例外あり)。ワーホリ417は試験規定なし、ワーホリ462はFunctional Englishの立証が必要。
- シンガポール(Employment Pass):言語試験の規定なし。最低月給(2025年はS$5,600〜/金融S$6,200〜、年齢連動)+COMPASSで審査。
※本節は概要です。最新の受理テスト・スコア・免除条件は、必ず各国政府の公式ページをご確認ください。
③ 給与水準と生活コストのバランス
比較は給与水準だけでなく、税・社会保険 、住居コストなどでも比較しましょう。円換算は為替で大きくぶれるため、最初は現地通貨ベースで把握し、必要に応じて参考として円換算してください。
| 国/地域 | 給与目安(現地通貨) | 税・社会保険(個人) | 住居コスト指標 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| シンガポール | 住民フルタイムの月収中央値:S$5,500/月(2024)(出典) | 個人税率 0〜24%(居住者)(出典)/CPF 55歳以下:雇主17%+本人20%=合計37%(出典) | (HDB賃料は町×間取りで中央値を公開)(出典) | 給与は「雇主CPF込み」の総額ベース |
| ドイツ | フルタイム平均月収(賞与除く):€4,479/月(2023)(出典) | 基礎控除:€12,096(2025)(出典)/年金保険:18.6%(折半)(出典)/公的医療保険:14.6%+平均2.5%(追加)(出典) | 主たる借家世帯の家賃負担:27.8%(2022)/平均:€598/月(2022)(出典1・出典2) | 都市別の実勢は各自治体Mietspiegel参照 |
| オーストラリア | フルタイム成人AWOTE(季節調整):A$2,010/週(2025年5月)(出典) | 居住者税率:0〜45%(出典)/Medicare Levy:2%(出典)/Super保証率:12%(2025/7〜)(出典) | 賃料の前年比:+4.2%(2025年6月)(月次CPI指標)(出典) | 週給→月換算の際は×52/12 |
| ニュージーランド | 賃金・給料の週給中央値:NZ$1,380/週(2025年6月期)(出典) | 個人税率(2025/4〜):10.5 / 17.5 / 30 / 33 / 39%(出典)/KiwiSaver:従業員3/4/6/8/10%・雇主最低3%(出典) | (地域・物件タイプ別の市場家賃)Tenancy Services | 週給指標はQESベース |
| カナダ | 平均週給(季節調整):C$1,302.11/週(2025年6月)(出典) | 連邦税率(2025):15 / 20.5 / 26 / 29 / 33%(出典)/CPP:5.95%(YMPE=$71,300)+CPP2 4.00%(YAMPE=$81,200)(出典) | 2BR平均家賃:C$2,173/月(2024)(全国、目的賃貸) (出典) | 州税は州ごとに別途 |
| ベトナム | 就業者の平均月収:8.3百万VND/月(2025年Q1) (出典) | (雇用形態により大きく異なるため要個別確認) | (全国の公的賃料統計は限定的) | 都市・職種で分布が大きく異なる |
| UAE | (全国的な公的賃金の一元統計は限定的) | 法人税:9%(標準)(出典) | ドバイRERA賃料インデックス(地域別) (出典) | 雇用所得への個人所得税は課されないが、事業所得は条件により法人課税対象 |
※円換算は為替で変動するため、本表では原則記載しません。都市・職種・経験・雇用形態で大きく差が出る点に留意してください。
④業種・職種の求人需要との相性
※需要は制度や景気で変動します。各リンクの一次情報で最新をご確認ください。
| 国/地域 | 公的な不足職種リスト・制度 | 強い求人需要の例 | 補助指標 |
|---|---|---|---|
| シンガポール | COMPASSのShortage Occupation List(SOL):27職種(アグリテック/グリーンエコノミー/医療/ICT/海事 等) (出典) | AIエンジニア、データサイエンティスト、セキュリティ、クラウド、 臨床心理士・療法士・看護師 など(SOL該当職) (出典) | — |
| ドイツ | 連邦雇用庁の技能人材ボトルネック分析:183職種(2023年) (出典) | 介護・医療、建設系、IT(ソフトウェア開発 等)などで不足が顕著 (出典) | 新規登録求人150万件(2024年、前年比▲8%) (出典) |
| オーストラリア | Occupation Shortage List(OSL)(JSA公表)。四半期レポートで状況更新 (出典) | 医療・ヘルス、技能職(Skill Level 3)などで採用難が目立つ (出典) | 充足率69.7%(全国、2025年3月期)/Skill Level 3充足率55.5%(同) (出典) |
| ニュージーランド | Green List(Tier1/2):在留経由の永住ルートを明示。 2025年8月から10の技能職を追加(Work to Residence) (出典/ 出典) | 医療、エンジニア、ICT、教員、主要トレード(溶接・機械加工 等) (出典) | Green List賃金基準(個別指定なし職):NZ$33.56/時(2025/8/18~) (出典) |
| カナダ | Express Entryのカテゴリー選抜: 6カテゴリー(仏語・医療/社会サービス・STEM・技能職・輸送・農業/アグリフード) (出典) | 医療・STEM・技能職・輸送・農業/食品加工、教育職 など(カテゴリー対象) (出典) | — |
| ベトナム | 全国版の不足職種リストは公表なし。労働需給は政府統計・省庁発表で把握。 (出典:GSO/ 出典:MOLISA) | FDI製造(電子等)、物流、IT/BPO などが堅調(政府・公的報告より) | — |
| UAE | 全国版の不足職種リストは公表なし。雇用は民間主導、各エミレーツの規制に依存。 | 観光・ホスピタリティ、建設、医療、金融・物流 等(一般論) | — |
⑤日本人コミュニティ・生活サポート
海外就職は「住む」ことが前提になります。日本人コミュニティ・生活サポートなどの生活環境の確認を怠らないことが大切です。
※数は在留邦人数の最新公表値に基づきます。都市によって状況が異なります。
| 国/地域 | 日本人の多さ(在留邦人数) | 生活サポート(日本人学校/日本人会など) |
|---|---|---|
| シンガポール | 32,565人(2024年) (出典:外務省) | 日本人学校あり(小中・3校舎)(出典)/ 日本人会・日本人会クリニックあり(出典) |
| ドイツ | 43,513人(2024年) (出典:外務省) | 日本人学校(デュッセルドルフ/フランクフルト/ベルリン/ミュンヘン)/ 日本クラブ(出典) |
| オーストラリア | 104,141人(2024年) (出典:外務省) | 日本人学校(シドニー)/ 各都市に補習校・日系コミュニティあり |
| ニュージーランド | 20,318人(2024年) (出典:JETRO(外務省統計)) | 補習校(オークランド日本語補習学校 など)/ 日本人会等コミュニティ(出典) |
| カナダ | 77,294人(2024年) (出典:外務省) | 補習校・文化拠点(VJLS-JH、JCCC など) |
| ベトナム | 17,410人(2024年) (出典:JETRO(外務省統計)) | 日本人学校(ハノイ/ホーチミン)/ 日本商工会(JCCH) |
| UAE | 4,775人(2024年) (出典:JETRO(外務省統計)) | 日本人学校(ドバイ/ アブダビ) |
※「生活サポート」は代表例です。都市によって異なります。
海外就職におすすめの国ランキング
海外で働くなら、どの国が自分に合っているのか?
このセクションでは、就職しやすさ・人気・制度の充実度・生活のしやすさなどを総合的に見たおすすめの国をご紹介します。
カナダ
ビザ取得しやすさ★★★★★|英語圏|生活満足度も高い
- ポイント: 永住権制度(Express Entry)あり。就職後の移住も視野に入れやすい
- 需要職種: IT、接客・販売、介護、教育、観光業
- 英語要件: IELTSなど中級以上が望ましいが、職種によっては不要なことも
- 生活環境: 多文化・治安良好・自然豊かで日本人も多い
ワーホリ後の就職・移住ルートとして特に人気です。
オーストラリア
働きながら滞在可能な制度が多く、気候も魅力的
- ポイント: ワーキングホリデーからの就職ルートが一般的
- 需要職種: 接客・飲食・農業・介護・看護
- ビザ制度: スポンサービザの発給実績あり/職種ごとのスキルリストに要注目
- 英語要件: 就労のSkills in Demand(サブクラス482)は IELTS overall 5.0(各技能5.0以上)等が目安(免除・代替試験・労使協定による上乗せ等の例外あり)。
オーストラリアでは、 「まずは行って働く→チャンスがあれば長期に」の柔軟な就職パターンが多い。
シンガポール
アジアのグローバル都市。英語+実力勝負の環境
- ポイント: 高い給与水準/日系・外資系企業が豊富
- 需要職種: IT・経営管理・マーケティング・営業・金融
- ビザ制度: EP(Employment Pass)は条件次第で比較的取りやすい
- 英語要件: ビジネス英語が求められるため、中級以上が望ましい
キャリア志向の若手に特に人気。実力次第で年収アップも狙える。
ドイツ
エンジニア・IT人材を中心に積極採用中。英語でも就職可能
- ポイント: ブルーカード制度(高技能人材向けビザ)でIT・製造業を優遇
- 需要職種: ソフトウェア開発、電気・機械系エンジニア、介護
- 言語: 英語で働ける職場も多いが、生活面ではドイツ語があると安心
- 給与水準: 欧州内では高め/生活コストは地域差あり
「エンジニアとしてキャリアアップ+ヨーロッパ生活」を目指す人に最適。
UAE(アラブ首長国連邦/ドバイ)
- ポイント: 所得税ゼロ+高収入のポテンシャル ※VAT 5%/法人税(9%)はかかります
- 需要職種: 接客・観光・航空・教育・医療
- 言語: 英語中心(アラビア語は不要)
- 生活環境: 治安良好・インフラ整備◎/宗教・文化への配慮は必要
短期で高収入を狙いたい人/英語中級以上の人に注目されている国。
東南アジア(ベトナム・タイ・マレーシアなど)
日本語+少しの英語で働ける職場が多く、初めての海外就職に最適
- 需要職種: 日系企業の営業・事務・通訳・飲食など
- 特徴: ビザの難易度が比較的低く、物価も安いため生活しやすい
- 英語要件: 初級〜中級でOK(日本語+現地語でも十分通用)
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英語が苦手でも海外就職できる国は?
海外就職というと、「英語が流暢でないと無理」と思われがちですが、実際には英語が得意でなくてもチャレンジしやすい国や職種が存在します。
ここでは、語学に不安がある人でも挑戦しやすい“現実的な選択肢”としての国や環境を詳しく紹介します。
日系企業の多い東南アジアは、日本語だけでも働ける国がある
ベトナム、タイ、マレーシアといった東南アジアの国々では、日本企業の進出が進んでおり、現地法人や関連企業での日本語人材の需要が高まっています。
営業事務や顧客対応、総務、人事、通訳といった職種では、日本語がメインの業務も少なくなく、「英語ができればなお良し」程度の求人も多数あります。
また、現地の採用担当者や日本人上司とのやりとりが中心になるポジションでは、英語での高度な交渉力よりも、日本式のビジネスマナーや報連相の意識の方が重視されるケースも多いのが実情です。
現地採用でも語学力より“日本での経験”が評価されることも
英語のスコアや資格がなくても、日本での職務経験やマネジメント経験が武器になることがあります。
たとえば、ホテル・飲食・アパレルなどの接客業で数年の経験がある場合、そのまま海外の同業種にスライド就職できるケースも。
現地では「日本式サービス」への期待が根強く、日本人ならではの細やかさやホスピタリティを評価してくれる企業も多いのです。
実際、タイの飲食店でホールマネージャーに採用された例や、マレーシアのオフィスで日本人顧客対応要員として採用されたケースなどもあります。
生活コストが低く、初めての海外チャレンジにも最適な環境
東南アジア諸国のもう一つの魅力は、生活費が安く、ビザの取得も比較的ハードルが低いという点です。
月10万円台の収入でも十分に暮らせる国も多く、海外就職+貯金や副業といった組み合わせを実現している人もいます。
また、日本人向けの病院・スーパー・学校も整っている都市が多く、初めての海外生活でも安心して暮らせる環境が整っている点も評価されています。
英語圏でも“話せなくても採用される仕事”はある
英語圏、特にオーストラリアやニュージーランドでは、ワーキングホリデー制度を活用して働きながら英語を学ぶ人も多くいます。
現地のレストラン、カフェ、清掃、ファームジョブなどでは、英語力初級でもチャンスがあります。
特に多国籍な職場では「非ネイティブ同士」でのやりとりが一般的になっており、完璧な文法や発音でなくても“伝える努力”が評価される文化があるのが魅力です。
「できない」で諦めるより、「合う環境」を探すのが成功のカギ
英語力がネックで海外就職を諦めてしまう前に、自分に合った国・仕事・環境を冷静に見極めることが何より重要です。
「語学を学びながら働ける」「日本語で働ける」「生活のハードルが低い」など、自分にとっての“入りやすさ”を基準にすれば、チャンスは広がります。
また、現地に出てから語学力を伸ばすという選択肢も十分に現実的です。重要なのは、今の自分にとって“届く場所”から始めること。それが、結果的に大きなキャリアの第一歩になります。
職種別で見た“就職しやすい国”の傾向
海外就職を目指すうえで、「どんな国で働くか」だけでなく、「自分の職種・経験がどの国で歓迎されやすいか」を見極めることは非常に重要です。
ここでは、代表的な業種・職種ごとに就職しやすい国の傾向を詳しくご紹介します。
IT・エンジニア系|高需要&英語だけで働ける国が多数
IT系は世界的に人材不足が続いており、英語中級以上のスキルと実務経験があれば多くの国で就労ビザの対象になります。
特にドイツでは「ブルーカード制度」により、高スキル人材の受け入れを積極的に行っており、英語のみで働けるスタートアップも多く存在します。
また、シンガポールやカナダでもエンジニア、データサイエンティスト、UI/UXデザイナーなどのポジションが豊富です。
就職しやすい国:ドイツ、シンガポール、カナダ、オランダ、UAE(ドバイ)など
ポイント:学歴より「実績」と「ポートフォリオ」が評価される傾向が強い
介護・医療系|就労ビザ対象職種として優遇されやすい
看護師・介護士・作業療法士などの医療福祉職は、現地の資格要件がある反面、制度さえクリアすればビザが出やすい“不足職種”として扱われている国が多いです。
オーストラリアやドイツでは、介護人材の受け入れ枠が拡大しており、日本の介護資格を活かせる仕組みも整っています。
英語力は一定レベル求められますが、現場での経験と熱意が評価される職種でもあります。
就職しやすい国:オーストラリア、ドイツ、カナダ、ニュージーランドなど
ポイント:IELTS等のスコア提出が必要な場合もあるため、早めの準備が肝心
飲食・サービス系|ワーホリや現地採用で英語初級者でもOK
ホテル・レストラン・カフェなどの接客業は、ワーキングホリデーや現地採用枠で英語があまり得意でなくても挑戦しやすい職種です。
特にオーストラリアやニュージーランドでは、多国籍環境に慣れており、「最低限の英語力+接客経験」で働ける職場も多数あります。
また、東南アジア(タイ・ベトナムなど)では、日系レストラン・ホテルでの日本語対応スタッフの需要も根強くあります。
就職しやすい国:オーストラリア、カナダ、タイ、ベトナム、マレーシアなど
ポイント:コミュニケーション力と笑顔が何よりの武器になる職種
教育・日本語教師|東アジア・東南アジア・中東が有力
日本語教師は、資格(日本語教育能力検定など)を持っていれば海外で働きやすい職種の一つです。
中国・台湾・ベトナム・インドネシアなどのアジア圏に加え、UAE・サウジアラビアなどの中東でも日本語教育の需要が高まっています。
また、英語圏では日本語バイリンガルを活かした日本人児童のサポート職もあります。
就職しやすい国:中国、台湾、ベトナム、タイ、サウジアラビアなど
ポイント:日本語+英語/現地語のスキルがあるとさらに広がる
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まとめ
海外就職を考えるとき、最も大切なのは「どの国が人気か」ではなく、「自分に合った国を選ぶこと」です。
ビザ制度や語学要件、職種の需要、給与・物価のバランス、そして何より「その国で自分が心地よく暮らせるか」など、これらすべての条件が就職後の満足度を大きく左右します。
海外就職は、人生の選択肢を大きく広げてくれるチャンスです。
だからこそ、「どの国なら自分にとって意味のある経験ができそうか?」をしっかり考え、後悔のない国選びをすることが大切です。
そしてもう一つ、「行ってから頑張る」ではなく、今からできることを始めておくこと。特に英語で“話す力”は、現地で仕事を得て、信頼される人材になるために欠かせません。しっかりと準備をしましょう。

