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「if S V過去形」の英語の文法が分からない?「if」の使い方を例文付きで解説!

英語では「if」を使って「もし〜ならば」という文を作ることができますが、それに続く動詞が過去形なのか過去完了形なのかその時制によって文の意味合いが大きく変わってきます。今回は、過去形や過去完了形以外にも様々な「if」の使い方について詳しく解説していきます。

もくじ

「if S V過去形」の英語の文法が分からない?

「if」は英会話でも英文でもよく出てくる単語ですが、みなさんはこの「if」の使い方をマスターしていますか?「もし〜ならば」という意味であることはほとんどの方がご存知だと思いますが、「if」は続く動詞の時制によって意味合いが様々変わるので、完璧に使い方をマスターしている人は意外と少ないのではないでしょうか。中でも高校の授業で出てきた「If S V過去形」の仮定法の形に抵抗がある方は多いように思います。

今回は、そんな「if」の使い方について詳しく解説していきます。この機会に、「if」を完璧にマスターしてしまいましょう。

「if」の文法、英語の直接法と仮定法とは?

みなさんは、直接法と仮定法の「if」の文法の区別ができていますか?「if」の使い方を学ぶ上で、この2つの使い方をしっかり区別しておくことは重要です。それぞれについてみていきましょう。

「if」を使った英語の直接法

直接法とは、現実に起こりうることなど可能性が五分五分のことを話すときに使われる表現です。

If it rains tomorrow, I will not go out.
もし明日雨が降ったら、私は出かけないでしょう。


◯説明
明日雨が降るか降らないかはまだ分からない五分五分の状態なので、これは直接法になります。

「if」を使った英語の仮定法

仮定法とは、現実にはありえないことを仮定して、「もし〜ならば・・・だろう」という意味を表す表現です。

If I were you, I would marry her. 
もし私があなたなら、彼女と結婚するのに。

◯説明

現実にはありえないけれど、「もし私があなたなら」と仮定しています。これが仮定法です。しかし、なぜ主語が「I」なのに動詞が「were」なのか、「would」は必ず必要なのかなど、この仮定法の文を見て色々と疑問が浮かんだと思います。この仮定法の「if」の使い方については苦手としている方が非常に多いです。次からは英語の仮定法の文法について詳しく解説していきます。

仮定法過去「もし今〜ならば・・・だろう」

仮定法にはいくつか用法がありますが、大きくは、仮定法過去、仮定法過去完了、仮定法未来の3つの用法に別れます。

まずは仮定法過去についてみていきましょう。仮定法過去は、現在の事実に反することを仮定するときに用います。

If S V過去形…., S would(could,should,might) V原型 …

If I were you, I would marry her. 
もし私があなたならば、彼女と結婚するのに。

◯説明

「If S V過去形…., S would(could,should,might) V原型 …」の形で「もし今〜ならば・・・だろう」という意味を表します。「would」を使うことによって、これが仮定の話だということをはっきりさせています。

なんで過去形のbe動詞は「were」を使うの?

先程の例文で、主語が「I」なのにも関わらず、動詞は「was」ではなく「were」を使っていました。英語で「if」を使って現実ではない仮定の話をする時には、be動詞の過去形はすべて「were」を用います。話し言葉では「was」を使って「If I was…」と言うこともありますが、文法的には「If I were…」が正しいのでこちらで覚えておきましょう。

If I were an animal, I would not want to be in a zoo. 
もし私が動物ならば、動物園にはいたくないだろう。

If he were here right now, he would help us. 
もし彼が今ここにいたならば、私たちを助けてくれたはずなのに。

「if」の仮定法と直接法を混同しない

先程の例文のように「was」が「were」になるのは、現実とは違う仮定の話をしている時だけです。仮定法ではなく直接法で、現実にそうだったかもしれないことを話しているときには、be動詞は「was」のままです。

If I was rude to you, I apologize. 
もし私が失礼なことをしてしまっていたのなら、謝ります。


◯説明
この場合、失礼なことをしてしまったということは現実に起きたかもしれないことなので、仮定法ではありません。直接法と仮定法は間違えやすい英語の文法ですので、混同しないよう気をつけましょう。
 

仮定法過去完了「もしあの時〜だったならば・・・だっただろう」

次に、仮定法過去完了と呼ばれる英語の文法について解説します。仮定法過去完了は、過去の事実に反することを仮定するときに用います。

If S had 過去分詞…., S would(could,should,might) have 過去分詞 …

If I had won the lottery, I would have bought a car. 
もし宝くじにあたっていたならば、車を買っていただろう。


◯説明
「If S had 過去分詞…., S would(could,should,might) have 過去分詞 …」の形で「もしあの時〜だったならば・・・だっただろう」という意味を表します。例文のように、過去の変えようのない事実がもし違ったらと仮定するのが、仮定法過去完了です。

仮定法過去完了の例文

仮定法過去完了は少し形がややこしいので、いくつか例文をご紹介しておきます。たくさんの例文に触れることで、この文法の使い方に慣れてください。

仮定法過去完了例文 肯定文

If Paul had been free yesterday, I would have invited him. 
もしポールが昨日暇だったならば、彼を招待していただろうに。


◯説明
ポールが昨日暇じゃなかったというのは、変えようのない過去の事実です。「if」を使って「仮に彼が昨日暇だったなら」という条件を作り、その結果を「彼を招待していただろうに」としています。
 

仮定法過去完了例文 否定文

If they had not passed their exam, their teacher would have been sad. 
もし彼らが試験に受かっていなかったなら、彼らの先生は悲しんだだろう。


◯説明
「if」 に続く条件の部分が「had not passed」と否定の形になっています。仮定法過去完了の否定文は、「had」の後に「not」を付けて「もし〜していなかったのなら…」という意味になります。

仮定法過去完了例文 疑問文

What would you have done, if it had not rained yesterday?
もし昨日雨が降っていなかったら、何をしていたと思いますか?


◯説明
「if it had not rained yesterday」が「もし昨日雨が降っていなかったら」という、雨が降った過去の出来事に反することを仮定しています。疑問文は助動詞を主語の前に出して作ります。

仮定法未来「万一〜なら・・・だろう」

仮定法未来は、未来を仮定するときに用いる英語の文法です。

If S should V原形…., S would(should,will,shall) 原形 …/If S were to 原形…., S would(could,should,might) 原形 …

If I should die, please offer my heart to someone.
もし私が死んだら、私の心臓を誰かに提供してください。


◯説明
「If S should V原形…., S would(should,will,shall) 原形 …」または、「If S were to 原形…., S would(could,should,might) 原形 …」の形で、「万一〜なら・・・だろう」という意味を表します。例文のように、「If S should V原形….,」の後ろに「would」などがない普通の文がくることもあります。

仮定法における「if」の省略

ここまでご説明してきたように、仮定法は「if」を使うのが基本ですが、「if」を省略した使い方もできます。「if」を省略したときには、残った文を倒置させます。いくつか省略の例をご紹介しておきます。

If I were in your place, I would do otherwise.
→Were I in your place, I would do otherwise.

If anything should happen, I shall return.
→Should anything happen, I shall return.

If he had come earlier, we would have been in time.
→Had he come earlier, we would have been in time.

仮定法その他の重要文法

仮定法にはその他にもいくつか重要な英語の文法がありますので、ご紹介しておきます。

「if」を使ったその他の仮定法

If only S V過去形…!

「If only S V過去形…!」の形で、「今〜でさえあればなあ」という意味を表します。

If only I were a man!
私が男でさえあればなあ!

If only S had 過去分詞…!

「If only S had 過去分詞..!」の形で、「あの時〜でさえあったらなあ」という意味を表します。

If only I had been a man!
私が男でさえあったらなあ!

「if」を使わない仮定法

I wish S V過去形…

「I wish S V過去形…」の形で、「今〜ならいいのに」という意味を表します。

I wish I were a bird.
私が鳥なら良いのに。

I wish S had 過去分詞…

「I wish S had 過去分詞..」の形で、「あの時〜だったらよかったのに」という意味を表します。

I wish I had had a car.
あの時私が車を持っていたらよかったのに。

as if S V過去形…

「as if S V過去形…」の形で「まるで〜であるかのように」という意味を表します。

She looks  as if she were ill.
彼女はまるで病気であるかのように見える。

as if S had 過去分詞…

「as if S had 過去分詞…」の形で「まるで〜であったかのように」という意味を表します。

She looks  as if she had been ill.
彼女はまるで病気であったかのように見える。

「if」の使い方まとめ

この記事では、「if」を使った英語の文法について解説してきましたが、いかがでしたか?

「if」はそれに続く動詞の時制によって意味合いが大きく異なります。様々な使い方があるので最初は少し混乱してしまうかもしれませんが、今回ご紹介した例文などを参考に、使い方をしっかりマスターしておきましょう!

Maho|監修者
カリキュラム責任者
慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒。新卒で航空会社に入社し、CAとして国内線・国際線に3年間乗務。その後、海外で生活しながら本格的に英語を学びたいという想いから、夢だった大学院留学を決意。オーストラリアに渡り、応用言語学・英語教授法(TESOL)修士号を取得。株式会社プログリットで英語コンサルタントを経て、現在はカリキュラム責任者としてプログリットのカリキュラム開発を行う。
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